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2025/06/04

■第1回SUN10ROサロン報告(2025年5月30日開催)


SUN10RO(さんじゅうろう)クラブは、「なぜ人間は仲良く良心的に生きていけないのか」というテーマを描きたくて映画を作りつづけたという黒澤明監督の精神に共感し、黒澤映画からのメッセージを読み解きながら、社会に広げていこうとしている河村光彦監督の活動のゆるやかな応援団です。
https://www.facebook.com/groups/1312667559794431

まだ活動を開始した段階ですが、当面は、メンバーのつながりを深めながら、メンバーそれぞれが主体的に動きながら、徐々に組織としての活動を生み出していくという方針で活動していきたいと思います。
ただ、毎月、30日に湯島でサロンを開催することにしました。それがSUN10ROサロンです。このサロンは、SUN10ROクラブのメンバーに限定することなく、広く公開で開催されます。SUN10ROクラブの仲間を増やしていく入り口にも位置付けています。

その第1回目を5月30日に開催しました。
今回は、河村光彦さんから改めて「黒澤映画から学んだこと」を話してもらいました。
河村さんが黒澤監督とかかわることになった経緯も詳しく話してくれました。
参加者の中には黒澤映画をまだ1本も見ていない人もいましたが、その人は黒澤映画より、河村さんの生き方に興味を持ったそうです。実は私もその一人です。しかしそれもまた河村さんによれば、黒澤映画とは無縁ではない。黒澤映画が河村さんの生き方に大きな影響を与えているからです。

Sun10ro0000000000

前回の河村さんのサロンは参加希望者が多すぎて、最後はお断りするほどだったのですが、前回参加できなかった方も数名参加されました。
いま撮影監督を目指して活動している若い世代も参加してくれました。彼もまた、河村さんの話で黒澤監督や黒澤映画への理解を一段と深めたようです。
こんな感じで、河村さんの思いを基本に置きながらも、「みんなが仲良く良心的に生きていける社会」を目指した活動が広がっていけば、と思います。
もちろん、黒澤映画を楽しむことも、そうした活動につながっていくはずです。

今回、河村さんは、最近の活動に関しても話をしてくれました。
まさにホットなニュースなのですが、映画『羅生門』の真相を解明した『藪の中の光』を英語版と日本版で電子出版(紙版もあります)したのです。
挿絵は1回目に参加した黒澤映画にも出演していた俳優の櫻井勝さんが担当です。

その本への河村さんの思いも、今回話してくれました。
黒澤明監督の映画『羅生門』は、芥川龍之介の短編『藪の中』に着想を得ていますが、当然のことながら、両者はそれぞれに微妙に違います。
そして河村さんは、2つの傑作が交差する場所に、人間の語り、沈黙、赦し、そして再生への希望が見えてくる、と言います。そして「語られぬ倫理」というテーマを軸に、文学・映画・宗教・文化の境界を超えて、私たちが今なお直面する「真実とは何か」「赦しは可能か」という問いに挑んだのが、この『藪の中の光』です。
河村さんの思いのエッセンスが込められています。

河村さんは、「光は語られぬ場所にも差し込む」。本書は、人間の弱さと希望に寄り添う、静かなる倫理の書だと言います。
お読みいただければと思います。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0FBHPPRLW/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=3SQLZ3IV6IG48&dib=eyJ2IjoiMSJ9.w4vtOovEF0HThVLl1xwN79CQgsshlXWbfhEmTKzqggM.zullnFYLLjO_xCmQ7p_QR_0OpoXXY0uSzYVfS19_Su4&dib_tag=se&keywords=%E8%97%AA%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%AE%E5%85%89&qid=1748645509&sprefix=%E8%97%AA%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%AE%E5%85%89%2Caps%2C182&sr=8-1&fbclid=IwY2xjawKrYAxleHRuA2FlbQIxMQBicmlkETFWVXNXWW01UUdOeDRSb3pMAR4HjeFqXz5J9-3vTX8pLiTPW3UIdUuMt6NjDYnHvjCK8i9iCMNkNjhFTWQs-A_aem_7L5kXDi1HbU7Lkdt7GPugw

さらに現在、河村さんは、黒澤映画30作品からのメッセージを受けて、「人なぜ生きるのか」という問いに答える「救いの書」の執筆を進めています。
この本はいわば河村さんの人生と思索の集大成ともいうべき作品になるでしょうが、SUN10ROクラブの活動のバイブルにもなりうる本だろうと思います。
そしてできればこの本を活かしながら、SUN10ROクラブの活動も広げていければと思っています。

今回は河村さんの熱弁が止まらず、この活動をどう展開していくかの話し合いがあまりできませんでしたが、黒澤監督の作品も消化しながら、少しずつ進めていければと思います。

次回のSUN10ROサロンは6月30日(月曜日)です。テーマなどはまだ決まっていませんが、こんな話をしたいという方がいたらぜひご連絡ください。
黒澤作品の鑑賞会というスタイルも、時にはいいかもしれません。
内容が決まったらまたご案内させてもらいます。

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