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2025年10月

2025/10/30

■湯島サロン「オーガニック(有機農食)の社会実装、最新リポート」の案内

農と食の問題に取り組み、本サロンでも何回か話をしてもらっているんでいる吉田太郎さんが、また新著を出しました。
『社会実装するオーガニック 世界と日本の地域再生最前線リポート』(築地書館)です。
https://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1697-6.html
まだ書店には並んでいませんが、書店に並ぶ前に、湯島で紹介してくれることになりました。書籍も希望者には著者割引で販売してもらえる予定です。

「社会実装」とはいささか耳慣れない言葉ですが、研究開発によって得られた知識や技術を実社会で活用することというような意味で、10年ほど前から、「アカデミズムの世界と現実の社会」をつないでいこうという意図で、政府が政策立案に際して使いだした概念です。

吉田さんは、なぜ、有機農業が可能なのかのカラクリを「シン・オーガニック」で追求されましたが、各地の講演会で受けたのは「オーガニックはいいことはわかった。理屈はもういい。どうすれば、広めることができるのか。周りの人に言っても、とりわけ、お役人や農業の専門家ほど聞いてくれない」とのリアクションでした。
ですが、国内にはまだ事例がありません。吉田さんは、スイス、台湾、韓国、タイや国内での優良事例を歩く中で、その答えを見つけようとしました。そこで、吉田さん自身が発見できたのは「そうか、そうすればよかったのか」と行政マン時代にこうしたやり方をすればもっとうまくできたかもしれないという、まさに現場に根ざす知恵とアイデア群でした。
そして、現場では「農」も「食」も一緒なことも実感します。そして、それが連動するとき地域も元気になっていく。
ですから、本書は、農の人だけではなく、食の人にも、そしてさらに住みよい地域づくりに取り組む人にも参考になる本だと思います。

書店に並ぶ前に、ぜひ吉田さんの話を聞いてみたいと思います。
農の人も食の人も、そして安心な社会づくりに関心のある人もぜひご参加ください。

〇日時:2025年11月20日(木)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
東京都文京区湯島3-20-9ニューハイツ湯島603号室
〇テーマ:「オーガニック(有機農食)の社会実装、最新リポート」
〇話題提供者:吉田太郎さん(有機農業研究家)
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

 

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2025/10/29

■湯島サロン「例外状態と日常のあいだ」のご案内

日本構想学会との共催で開催した猪岡さんの「例外状態と日常のあいだ」は、時宜を得たテーマだと思ったのですが、テーマの難しさのせいか、参加者(7人)が意外と少なかったのが残念でした。ただいろいろな論点が見えた気がします。
猪岡さんは、さらに論を深め、「平常心を構想するの会」に取り組んでいくそうですので、引き続き、つながりを持っていきたいと考えています。
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猪岡さんは、資料的なものも含めて、ていねいなレジメを用意してくれました。
そして、まずは「平常心」について、宮本武蔵の『五輪書』を引用しながら、解説してくれました。いかなる困難な場合にも状況に振り回されることなく、自分をしっかりと貫くことこそが、まずは「例外状態」に対する出発点になると猪岡さんは考えているようです。ここは私の「平常心」観とはかなり違いますが。

猪岡さんは、3.11東大震災の時、東京にいたそうですが、実家は被害を受け、そこで災害時の混乱した社会を経験したようです。当時の被災地においては、まさに「例外的状態」が出現していたわけですが、そこで何が起こったかは、ある意味で、政治的な意味での「例外状態」を考えるうえでも大きな示唆を含んでいます。
日常における「平常心」は、そうした状態でこそ実践的に考えることができますから、猪岡さんが構想する「平常心」は、実践的な体験を経たうえで構築されているはずです。今回は「平常心」そのものの議論はありませんでしたが。

つづいて「例外状態」に関する話に移りましたが、そこでカール・シュミットの「友敵理論」と「例外状態理論」を解説してくれました。その流れで、アガンベンやシャンタル・ムフの政治観、それと対照的な位置にあるハンス・ケルゼンの規範理論をベースにした政治観も紹介してくれました。
話し合いの中で、「友敵理論」との対比で、「友愛理論」の政治観も出ましたが、どの視点に立つかで、「例外状態」への対処の仕方は大きく変わってきます。
最後に猪岡さんは、ハーバーマスの「公共圏理論」にも少し言及しましたが、話し合いにまではいきませんでした。

最初に猪岡さんが紹介した自然大規模災害による「例外状態」においては、「災害ユートピア」という状況が現れるということが報告されています。
つまり無秩序となった状況の中から、自然とみんなが育てる自発的な秩序が発生するというのです。まさにそこには、格差や分断を超えて、みんなが支え合う社会(ユートピア)が出現するのです。しかも災害地内部だけではなく、その関係は外に広がっていきます。そしてそれぞれの役割分担も自然とできてくる。
3.11の後、現地に行った人たちで、こうした状況を体験した人も少なくないでしょう。それで人生を変えた人もいるはずです。
もちろんその反面で、空き巣などの犯罪も起こりますから、「ユートピア」がすべてを覆うわけではなく、また復旧につれて、ピラミッド型の秩序が必要になってくるのも事実です。しかし、そこに「例外状態」における社会のあり方のヒントが含意されていることもまた間違いない事実です。

この議論に関しては、国家全体が例外状態になるのと国家の一部地域が例外状態になるのとでは、問題は違うという意見もありました。確かに、両者は違いますが、グローバリゼーションが進んでいる中では、「サブシステム」の捉え方が難しくなっています。国家を超えたつながりが多層的に広がりだしているからです。
いずれにしろ、そこから学ぶべきことはあるのではないかと思います。

ところで、友敵理論に基づくシュミットの「例外状態」における政治は、法による統治をやめて、誰かに主権を委任する、簡単に言えば、「独裁」を認めます。通常の法律や制度は適用されず、主権を託された統治者が物事を決めていくことになります。
その典型は「戦時体制」です。戦時のような非常時においては、法に拘束されたり、議論を重ねていたら、対応できないことが多いですから、これは納得できる理由です。
しかし、問題は、「例外状態」であることをだれが決断するのか、またいつ例外状態を終えて日常に戻るかをだれが決断するのか、です。
決断する主権をだれが持つかで、事態は全く違ってくるはずです。そして、その人がどれほど現実の実相につながっているかも重要な要素です。

「例外状態」とされるのは、もちろん戦時下だけではありません。また明確に例外状態と宣言されないままに、ずるずるとそういう状況が進んでいくこともあります。
ちなみに、案内にも書きましたが、最近の日本も、もうすでに「例外状態」にあるのではないかと言う人もいます。憲法や法律が機能していないからです。
法学者の古関彰一さんは最近の著書『虚構の日米安保』でこう書いています。

実は私たちは1990年代以降、有事法制・安保法制という「戦後秩序の例外状態」を生きている。しかも、私たちはそれを「例外」と認識することなく、ナチス誕生前夜のドイツの人々のごとくに生きている。しかも最近の日本では、「例外だ」と言うことさえもなくなってきた。

つまり「例外状態」がもう「日常」になっているのではないかというのです。
そういう状況での「平常心」とは何か。
考えるべきことはたくさんあります。
猪岡さんの問題提起を受けて、さらに話し合いの機会を持ちたいと思います。

ちなみに、12月6日に日本構想学会の年次大会がありますが、そこで猪岡さんはこのテーマでラウンドテーブルを主催する予定です。
日本構想学会の年次大会は会員以外も参加可能です。よかったらご参加ください。
詳しくは私までお問合せわせください。

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■核の怖さをもっとしっかりと見つめたい

岩波ブックレットの『被ばく「封じ込め」の正体』を読みました。
まだまだ私たちは、核の恐ろしさをきちんと知らされていないとともに、私自身もなかなか知ろうとしてこなかったことを思い知らされました。

この本は、5人のジャーナリストが書いた本です。
本の紹介に、「核開発と並行して誕生した国際機関は不都合な真実を隠して被害を封じ込めてきた。現場の声をつなぎ、80年の歴史を辿る」とあります。

被曝者(被爆者ではありません)の声はどうもきちんと聴取されていないようです。
そのうえ、実際に被曝者の声も聞かずに、専門家たちは勝手に基準をつくり、被曝者支援よりも国家政策の支援に加担しています。
福島原発事故の時に話題になった「100ミリシーベルト」神話がその典型例です。
https://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/etc/Kagaku2011-11.pdf

私は現場に足を運ばない専門家を一切信じませんが、5人のジャーナリストのこの本を読むと改めて唖然とします。

本書に書かれている衝撃的な文章を少し長いですが、引用します。

私たちは、「核の時代」のまっただ中にいる。この時代に終止符を打つことができないまま、80年という年月の経過を許してしまったのだ。
その背景には、核開発や原発を推進するためにつくられてきた、被ばくを訴える声を「封じ込め」る国際的な体制がある。それをより強固なものにし、牽引さえしているのが、広島、長崎、ビキニ、福島と、甚大な核被害を4度も経験した日本である。日本は「核被害国」であると同時に、「核加害国」なのではないか。

私も日本の国民の一人ですが、ということは、私自身もまた、被曝者の救済に目をそむける核加害者になっていた、というわけです。
知らなかったとでは済まされない話でしょう。
改めて核の問題に目を向けたいと思います。

この本を読んでサロンを開きたいという人がいたら、サロンを開きますので、ご連絡ください。

 

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2025/10/28

■茶色の朝サロン202510報告

「茶色の朝」サロンを再開しました。
「茶色の朝」サロンはちょっと気になる政治話題(生活話題)を話し合おうというサロンです。難しい政策論議ではなく、ちょっと気になる政治の話。自民党びいきも共産党びいきも、れいわびいきも参政党びいきも、自称無党派層も、政治に無関心の人も、対立することなく、違いを学び合うサロンです。
私たちの周りで起こっていることのほとんどは、「政治」にかかっていますから。

このサロンの契機になった「茶色の朝」ですが、20年前にフランスで出版されて話題になった反ファシズムの寓話です。
「茶色のペット以外は飼ってはいけない」という法律ができたことから物語は始まります。みんな、おかしいと思いながらも、いつの間にか世界は茶色で埋め尽くされていく。
そんな話です。
「茶色の朝」の全文は、次のサイトからダウンロードできます。
http://www.tunnel-company.com/data/matinbrun.pdf

政治の話というと、ややもすると「政局」の話になってしまいがちです。
とりわけ今は、日本初の女性総理が決まったり、政党間の連携が大きく変わったり、新たな政党が急伸したり、と政局には話題に事欠きません。
しかし、政治を語るとか政治に関心を持つというのは、そういう政治家の動きを語ることではないでしょう。むしろ私たちの暮らしを語ることだろうと思います。
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久しぶりの茶色の朝サロンには、10人が参加しました。しかも半分以上が茶色の朝サロンには初めての参加の方です。
最初に口火を切った方から出てきた話題は、最近、高速道路逆走や追突事故など、交通事故のニュースが多いのが気になるという話でした。
一見、政治とは遠い話題のように感ずる人もいるかもしれませんが、これこそが茶色の朝のサロンでの話題ではないかと思います。
なぜ高齢者の逆走事故が多いのか。そこに社会の大きな課題が象徴されているようにも思います。そこから道路行政や企業優先の政策などの話題にもつながっていきました。

こんな感じで、身近な話題から政治を考えることが大切です。
産業界に乗っ取られた「経済」を生活者の手に取り戻すことが大切であるのと同じく、「政治」もまた、主権者である生活者の手に取り戻さなければいけません。
私たち主権者の思いとは別のことが、主権者代表の名のもとに展開されているのが、今の政治です。
そういうことに気づいていかないと、私たちの社会も茶色で覆いつくされるかもしれません。

茶色の朝サロンで語られたことを報告してもあまり意味がないでしょう。
むしろ、茶色の朝を迎えることがないように、身の回りの政治を話し合う場をどんどん広げていきたいです。
茶色の朝サロンは毎月開催します。
次回は11月17日(月曜日)を予定しています。

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■戸矢学さんの『飛鳥幻想』(方丈社)、面白かったです

戸矢学さんの『飛鳥幻想』(方丈社)を読みました。
これまで気になっていた2つのことが解消しました。

まず中大兄皇子と大海人皇子という名前が気になっていました。兄弟であれば、大・中が反対ではないかとずっと思っていたのです。
もう一つは、中大兄皇子と大海人皇子の諡号の「天智」と「天武」はどう考えても反対ではないかということです。これも実像とは反対です。

この本を読んで、いずれもが納得できました。
中大兄の「中」は「中臣」、大海人の「大」は「凡(大)海」という養育氏族からもらっているというのです。天智と天武の逆転は、諡号を撰進した淡海三船が天智の直系の大友皇子の曾孫だったので、意図的に反転させたのです。
いずれもあっけないほどの理由です。

まあこの2つは、この本から気づかせてもらったことの一部ですが、この本はとても納得できる内容でした。
著者の戸谷さんは、梅原猛の『飛鳥とは何か』を継ぐ意図で書いたそうですが、考えは必ずしも同じではありません。しかし、梅原理論への私の疑問も解消してくれました。まあちょっと引っかかるところはないわけではありませんが。

古代史に関心のある人にはお薦めです。

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2025/10/27

■第42回万葉集サロン「人麿が本当に歌いたかった歌」報告

今回のテーマは「人麿が本当に歌いたかった歌」。
宮廷歌人としてではなく、個人としての本心を歌った歌という意味でしょうか。人麿の実像はなかなか見えてきませんが、今回はちょっとそれが垣間見えるかもしれない。そんな思いで、ワクワクしながら参加しました。
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柿本人麿は、万葉集に90首近い歌を残し、『古今集』では「歌の聖」とまで言われたにもかかわらず、いつ生まれていつ没したか、いかなる生涯をすごしたかが分かっておらず、まさに謎の人なのです。
渡来人説もあれば、複数の人たちの集合ではないかという説もあります。女性説まである。さらに、刑死説もあれば、その恨みを「いろは歌」に暗号で歌い込めたという珍説まであります。ともかく謎多き人なのです。

升田さんが今回、「人麿が本当に歌いたかった歌」として採り上げた歌は次の3首です。
「献泊瀬部皇女忍坂部皇子歌」(巻2-194~195)
「明日香皇女城上殯宮之時作歌」(巻2―196~198) 
「妻死之後泣血哀慟作歌(二首)」(巻2―207~216)
いずれも反歌を伴う長歌です。

最初にまず、この3首を中心に読み上げてくれました。
最後の歌は生々しい「個人的心情」を吐露している気がして納得できましたが、前の2首は意外でした。しかし、升田さんの話を聞いて納得しました。
いずれも、歌をおくる相手が明記されている歌です。明示された対象「な」との対峙のなかに、人麿の「わ」を見ようというわけです。当時はまだ、「な」と「わ」は絡み合っていたはずです。自我意識がはっきりしてきた現代の感覚で考えると間違いそうです。
もう一つ、升田さんが注目したのは、そこで歌われている「藻」と「うつそみと思ひし時」という表現です。そこに升田さんは、死を感ずると同時に、歌を通して「命を蘇らせる」。そして、人麿の「わ」を感ずるというわけです。

升田さんは、加えて石見相聞歌(巻2―131~139)も読んでくれました。「石見国より妻を別れて上り来るときの歌」です。私はこの歌こそが、宮廷や政治から解き放たれて自分のために素直な心情を吐露した歌ではないかと思っています。この歌を読んで、私は人麿が少し好きになったのです。

今回、升田さんは、紹介した歌に出てくる「玉藻なす」と「うつそみと思ひし時」の表現に注目し、詳しく解説してくれました。
たとえば、「藻」に関して言えば、人麿以外の人は「玉藻なす」というような表現はせずに、「玉藻刈る刈る」とか「玉藻刈り食(は)む」というように、藻を食材として捉えているのに対して、人麿は「玉藻なす」というように、生きているいのちとして扱っているのです。

そして升田さんは言います。
人麿の歌の主題・表現様式などについては漢詩からの影響が多く論じられているけれど、それを踏まえた上で、人麿が求めたもの表現したかったことを考えると、きわめて日本的な〈情念の世界〉に行き着く、と。人麿が歌いたかった世界です。
人麿独特の言語感で捉え表現した生と死、生きてあることと死に逝きしものとをつなぐ絆を「思い」とする現世観。そうしたことが「玉藻なす」や「うつそみと思ひし時」という表現に現れているのです。
サロンでは明確には話されませんでしたが、升田さんは、「藻」と「水」の神話性が大きな要素として働いていると考えています。人麿が死んだときの丹比真人の挽歌「荒波に寄り来る玉を枕に置き我ここにありと誰かつげけむ」(巻2-226)も深層でつながっているだろうと升田さんは考えています。

中国詩の具体的合理的な言葉の世界を超えた日本の言葉の霊的響きに「歌」の生命をおき、人間という存在の儚さ(ある意味では無限の)を描き見る。そこにこそ、柿本人麿の
本性があるのではないか。升田さんはそう考えているようです。
神の世界とつながっている人麿であればこその人間観ですね。不老不死など全く眼中になく、死と向き合うことでいのちを実感し、「わ」を育てる。そんなことをつい考えてしまいます。
やはり人麿は新来の渡来人ではないですね。

人麿の、民謡からも取り込んだ自由な詠出の妙は漢詩を凌駕するものとして、宮廷人たちからは評価されていたのでしょう。
漢詩とは違う歌の世界。ここにこそ、日本語の形成過程を考えるヒントがあるような気がします。同時に、日本人の心を考えるヒントも、そこにありそうです。

今回は提供された材料がいつにもまして多かったのと、私の消化不足(私はともかく人麿の人間に関心が強すぎて、升田さんのせっかくの解説よりも勝手に自らの人麿像を空想していて、あんまり話を聞いていなかったため)で、いつも以上に勝手な報告になってしまいました。
ちなみに、正直、私の人麿イメージはますます混乱してしまいました。

今回は新たな万葉集サロン参加者が複数いて、セミナーになりがちな万葉集サロンに本来のサロン的な話し合いをもたらせてくれました。
やはりサロンには新参者のパワーは大切です。

 

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2025/10/26

■湯島サロン「高山での生活報告その2」のお誘い

岐阜高山での生活も半年を超えた川端修平さんの2回目の「高山での生活報告」サロンを開催します。
前回はまだ高山での生活が始まったばかりでの報告でしたが、その後、川端さんの生活ぶりや意識はどう変わっているでしょうか。
http://cws-osamu.cocolog-nifty.com/cws_private/2025/05/post-9fa5d9.html

今回は1年の予定での高山生活ですが、川端さんが言うには、「高山での日々は、時に嫌になるほど濃密で、めっちゃ長いけど、でも長い目でみればあっという間」だそうです。
そう、人生は考えずに生きていると、「あっという間」に終わってしまう。
そこで川端さんに、10年後、30年後はどうしているのか、と訊いてみました。そうしたら、こんな返信がありました。日程などの案内に掲載しておきますので、ちょっと長いですが、読んでみてください。これだけでも、若者の気持ちに触れたような気がします。もっと触れたくなったら、ぜひサロンにご参加ください。

〇日時:2025年11月22日(土曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇話題提供者:川端修平さん(20代の若者)
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)

〔川端さんからのメッセージ〕
30年後は全然実感が湧かない時間だけど、10年後なら少し垣間見えるようになってきた。10年前は15歳。あの時から今までの時間、よりも多分あっという間に訪れる35歳。そう思うと、30年後というのも、全く想像がつかないわけじゃない気がする。

今は、目の前の本気で面白いものに身を投じようとする日々。その地続きが未来なら、先のことはどうにでもなる、と思いもする。
だけど、喫緊の目の前から少し退いて、眺めを広く持ってみたくもある。そして実は、そうすることに今怯えているところもある気がする。一体俺どうなっちゃうんだろうと、実は不安を覚えるときもある。だからこそ考えてみたいテーマではある。
日頃、10年後をなんとなくぼんやり考えてみたりはする。あるいはしばしば、周りの色んな世代の友人たちと自分との年齢や生き方を見比べてしまったりもしている。
だけど今のところ、それで何かがはっきりしてるわけでもない。
そこに届いた佐藤さんからの問いかけに、ちょっとドキッとした。

さあどうしようか。10年後と言わずとも、来年4月からの生活も。
今は整体の稽古に存分に身を投じている。まだまだもっと思い切りやってみたい。
でも、それをしつつも、なにか新機軸が欲しい気もしている。いや、そうなのかな。よくわからない。何にせよ、ずっと物足りなくはある。
高山は面白い。大変なこともあるけど。もうすぐ雪かきのシーズンでもあるし。
高山を深ぼってもいいかもしれない。ここ最近、高山でいろんなたのしい人脈がつながった。地元の情報誌にも、自分のことを紹介してもらう。金銭基盤も一旦安定を見せそうだ。
じゃあ次の4月からも住むのか?うーん。
じゃあ他のとこに行くのか?うーん。
ひとまず、そういう問題じゃないんじゃないかと思う。
いまのこの問題と、10年後/30年後のビジョンと、時間は違えど同じ要点の問題ではあると感じる。

いや、そんなみみっちい時間で考えてないで、いっそ100年後とか1000年後とかの方が、何かはっきりするんじゃないか。と思ったりもする。自分個人だけのために生きて悩んだってしょうがない。
しかし、それくらい先の時間は、未来への想像と雄弁が広がって、現実から浮遊しかねない。

遠い先を見据えながら、自分の手足が届くところで、具体的に考えたい。整体はその強力な足がかりではあるのだけど。足がかりを得て何をするのか。
整体を通じて追究している経験は、いずれある形をとるだろうと、今はお構いなく稽古生活をしているが、お構いないままでいいのだろうか。
ひとまずその問いが上がる時点で、今は考えるべき時だ。

この問い(いや、どの問いだ?)をぼんやり考えるだけじゃなくて、
そもそも「何が問いなのか」からかもしれないけれど、
はっきりさせるような会にできたらなと思っています。

実はすでにわかっているなにかを、見ないことにしている気もする。
「真実なんてもんはとっくのとうに知っていることを知らないだけでしょ」って、藤井風も言ってた。

そのことを明らかにしようと、サロンのみなさんを付き合わせてしまうわけですが、そういうのもまあ楽しいかな、暇だし行くか、くらいに思ってくれる方が来てくれたら嬉しいです。
どなたでも歓迎です。

以上が川端さんからのメッセージです。
どなたでも歓迎だそうです。
昨今の若者の生き方との一つに触れてもらえればと思います。

 

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2025/10/25

■「経済」と「保守」の意味

昨日の高市総理の所信表明演説の報道で、朝日新聞の今朝の見出しは、「経済重視 保守色も鮮明」とあります。
先日のサロンでも話題になったのですが、最近の「経済」や「保守」の言葉遣いに大きな違和感を持っています。

経済は、そもそも「経世済民」の意味でつくられた言葉です。人々の生活が豊かになり、世の中も豊かになる。それが「経済」に込めた意味だと私は思っています。
いや私だけではないでしょう。多くの人が、「経済が良くなれば暮らしも良くなる」と思っているようです。ですからみんな「経済成長」に期待します。

でも今の経済は果たして「経世済民の経済」でしょうか。
私には真反対のように思えます。
産業や国力が豊かになるのが経済で、そのために人々の暮らしは逆に窮乏するのではないかとさえ思います。
昔、フランスの哲学者ジャン・ボードリヤールが来日してこういいました。
「日本が豊かなのは国民が貧しいからだ」
それが日本の今の「経済」ではないのか。

「保守」も変質したように思います。
高市さんの政策がどうして保守なのか私にはわかりません。

私たちはかつて、言葉で洗脳されて、エコノミック・アニマルに「進化」させられました。まだその世界から抜け出せないでいるのではないか。
そんな気がしてなりません。

今日も湯島でサロンですが、以前、サロンに参加した大企業の経営幹部から言われたことがあります。
「佐藤さん、どうしてこんな生産性のないサロンをいつもやっているのですか!」

生産などせず消費ばかりしている工業世界の人に言われたくなかったのですが、こういう批判は複数の人から受けています。
最近は面と向かって言われたことはないですが、たぶんみんなの価値観は変わっていないのでしょうね。

 

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2025/10/21

■『原点 戦争を描く、人間を描く』は面白かったです

先日のブックサロンで、安彦良和さんのコミックを何冊か紹介したのですが、少し古いのですが、2017年に出版された。安彦さんと新聞記者の斉藤光政さんの共作の『原点』が岩波文庫になって出版されたので、しっかりと読みこみました。

「人間は分かり合えない。でも、すべてはそこから始まる」という漫画家の安彦良和さんは、アニメは好きではないのですが、漫画は『アリオン』以来、ファンなのです。
その考えには、時に違和感はありますが、いつも大きな気付きをもらっています。

『原点』はとても読みやすいです。気づかされることが多いです。
先日、原題をよりよく理解するための3冊の本を紹介させてもらいましたが、4冊目にこの本を加えたいと思い、紹介させてもらいます。

先週一度、読んだのですが、今日、改めてまた気になる部分を拾い読みしました。
また安彦さんの古代ものの漫画を読んでみたくなりました。
どなたか『クルドの星』『王道の狗』『天の血脈』『ヤマトタケル』をお持ちであれば、貸してくれませんか。

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■第14回あすあびサロンのご案内

第14回あすあびサロンのご案内です。
今回はいつもと違い、「手賀沼の魅力」をテーマに、いまいろいろな活動をされている野中真規子さんにお話をお聞きして、話し合うサロンにしました。
明日の我孫子を話し合うサロンでも、時にテーマを絞っての話し合いがしたいという提案があったので、時々、こういうテーマサロンもやっていこうと思います。
もし話したいという方がいたらご連絡ください。

ゆるやかな人のつながり、活動のつながりを大切にしている、誰でも歓迎の気楽な集まりです。初参加ももちろん大歓迎です。
参加される方はできれば事務局(qzy00757@nifty.com)までメールください。

〔第14回あすあびサロン〕
〇日時:2025年11月15日(日曜日)午前9時半~11時半(9時15分開場)
〇会場:アビスタ第1和室
〇テーマ:手賀沼の魅力
○話題提供者:野中真規子(火を着ける女/フリーライター)
〇協賛費:会費ではなく、ワンコイン(100円)を目安にした自由寄付方式
〇問合せ先:あすあびサロン事務局 qzy00757@nifty.com

毎回説明させてもらっていますが、このサロンでは、年齢や立場に関係なく、みんな同じ住民の一人として参加してもらっています。
また問題や不平を話すのではなく、自分たちの住んでいるまちをさらに住みよいまちにするために、自分ができること/取り組みたいことを探していくこと、そして仲間を見つけていくことを基本にしたいと思っています。
その趣旨を踏まえていただければ、どなたでも参加歓迎です。我孫子市民にもこだわっていません。
どうぞ気楽にご参加ください。

 

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2025/10/20

■湯島サロン「南京に行ってきました」のお誘い

先の国慶節に、鈴木あかりさんが中国の南京へ行き、映画『南京写真館』と映画『731』を観てきました。
『731』は前評判通りの駄作、『南京写真館』のほうは完成度が高く良かったそうです。
https://www.jiji.com/jc/article?k=20250829047842a&g=afp
https://mainichi.jp/articles/20251014/k00/00m/030/029000c

南京までこの映画を観に行ったあかりさんに興味があります。
南京では、いろいろな体験をしてきたようです。

そこで鈴木あかりさんにお願いして、2本の映画の話に加えて、南京での体験を話してもらうサロンを企画しました。
なぜ鈴木あかりさんが、南京に行く気になったのかも含めて、いろいろとお話をうかがえればと思います。

同時に、「南京事件」や「731部隊」についての話し合いも少しできればと思います。

〇日時:2022年11月16日(日曜日)午後2時~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「南京に行ってきました」
〇話題提供者:鈴木あかりさん(ホリスティックヘルスコーチ)
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

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2025/10/19

■第6回SUN10ROサロン『映画の中の黒澤明 Filming Akira Kurosawa』へのお誘い

10月30日開催の第6回SUN10ROサロンは、前回の報告でご案内したとおり、河村監督の『映画の中の黒澤明 Filming Akira Kurosawa』をとり上げます。
この作品は、河村さんが制作した映画『Life work of Akira Kurosawa』(2024年日本映画ペンクラブ奨励賞受賞)のリメイク版で、いま各地で上映会が開催され出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=1woxsrPabOA

この作品は、当時大学生だった河村さんと仲間たちがメイキング撮影班として、『乱』換影を全150時間に及んで記録したものを編集したものです。
撮影完了後、不幸が重なりその映像は15年もの間失われていましたが、約半分の素材が1998年に発見され、それを河村さんが私費を投じて70時間分をデジタル化.38年の歳月を経てようやくI本のドキュメンタリー映画に仕上げた作品です。

黒澤明監督は今なお海外では人気・評価は高く、若い世代にもブームが起き続けていますが、日本においてはその人物像について誤解された印象で語られることも多く、穏やかで優しい物言いをする演出家だったと知る人は少ないのではないかと河村さんは言います。
その黒澤監督の人柄も含めて、黒澤映画の魅力や現代的意味を、今こそ多くの人に知ってもらいたいと動き出した河村さんの原点がこの作品に込められています。

『Life work of Akira Kurosawa』をご覧になった方も少なくないと思いますが、今回はそれをさらに河村さんが思いを込めて再編集しました。制作現場における鬼才黒澤明の知られざる姿を映し出した唯一の作品として、各地での上映が始まっています。

作品をみんなで観た後、河村監督の思いを語ってもらい、その後、いつものようにみんなで話し合いたいと思います。
河村さんの話も、知られざる黒澤監督のエピソードも時々あって、実に楽しいです。
ぜひ多くのみなさんの参加をお待ちします。

〇日時:2025年10月30日(木曜日)午後1時半~4時半
  映画鑑賞:午後1時半~3時15分「(午後1時開場)
  サロン:午後3時半~4時半
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
○今回の作品:『映画の中の黒澤明 Filming Akira Kurosawa』(河村監督作品)
○話題提供者:河村光彦さん(映画監督)
〇サロン会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

「SUN10ROクラブ」(「さんじゅうろうくらぶ」は、「なぜ人間は仲良く良心的に生きていけないのか」というテーマを描きたくて映画を作りつづけたという黒澤明監督の精神に共感し、黒澤映画からのメッセージを読み解きながら、社会に広げていこうとしている河村光彦監督の活動のゆるやかな応援団です。
河村さんが、フェイスブックのSUN10ROクラブでいろいろと情報発信しているので、ぜひお読みください。
https://www.facebook.com/groups/1312667559794431
毎月30日に、湯島でSUN10ROサロンを開催しています。サロンは、SUN10ROクラブのメンバー以外にも公開です。ぜひ気楽にご参加ください。

SUN10ROクラブへの参加は常時受け付けています。
フェイスブックのグループに直接申し込んでいただいても大丈夫ですし、SUN10ROサロン事務局にご連絡くださっても大丈夫です。
まだ活動が本格化していませんが、事務局作業を分担してくださる方がいたら、大歓迎です。

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2025/10/18

■第8回中国現代文学サロン『埋葬』報告

第8回中国現代文学サロンでは、残雪の『埋葬』(近藤直子訳)をとりあげました。
残雪は長年、ノーベル文学賞の有力な候補で、今年は最有力候補でした。しかし残雪は中国のカフカと言われるほど、その作品は難解で、中国国内でもそうポピュラーではなく、葉紅さんはいつか取り上げなければと思いながらも、8回目にしてようやくとり上げたそうです。
しかし、葉さんはもしかしたら、今年こそ受賞かという思いで、このタイミングで取り上げたのかもしれません。残念ながら昨年に続いてのアジアからの受賞は難しかったようで、今年度の受賞は見送られましたが、日本でも話題になりだしてきたように思います。実にいいタイミングでした。

葉紅さんは、今回、その難解と言われる残雪の作品を読み解くために、わざわざいろいろと調べてくださったようです。ほかの作品も持ってきてくれました。その中には、残雪のカフカ評論集もありました。また詳細な残雪の年譜も配布してくれました。

最初に葉紅さんは、著者残雪の紹介をいつも以上にていねいにしてくれました。
残雪(本名は鄧小華)は1985年から短編小説を発表し始めた多作の作家です。その作品は当初から海外で翻訳出版され、欧米諸国でも熱心な読者が沢山いるそうです。どうも国内より、海外での人気が高いようです。
日本にも出版直後から、今回の作品の訳者である近藤直子さんによって紹介され、残雪研究会もできています。その機関誌も葉さんは持ってきてくれました。

残雪の作品はかなり日本でも翻訳紹介されているそうですが、今回、葉さんはまだ日本語翻訳されていない3篇の作品を簡単に紹介してくれました。『家庭秘密』『涌動』『自由訓練場』。いずれも不思議な物語です。筋書きをお聞きしたところ、中国のカフカと言われるのも納得できます。とても興味を持ちました。

3篇の紹介の後、葉さんは残雪の作品の特徴について解説してくれました。
残雪の作品は、どの題材を取り上げて描いても基本的に謎のままで終わるのだそうです。どうしてそうなのかを最後まで明かさないので、読者は一様に「これってどんな文学なんだ?」と最初に口にする、と葉さんは話してくれました。

残雪は自ら自分の作品を「新実験小説」と位置づけているそうです。奔放な想像力で読者を迷宮にいざない、読者のほとんどは、「難解、意味不明、何を表現しようとしているのかつかめない」という感想を持つ人が多いようですが、今回の参加者のほとんどの人も同じような感想を持ったようです。

しかし、残雪の作品には読者を引きつけて離さない不思議な磁場があるといいます。残雪は、海外メディアの取材を受けた時に「読者と〈共同の探索者〉としての関係を築きたい」と答えたそうです。まさにカフカです。

葉さんは、読み手の力量が問われているのだ、と言います。そして、「それでも分からないものは分からない。仕方がないから何度も読むしかありません」と。
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しかし最後に、葉さんはとても大きな示唆を与えてくれました。
今回の作品『埋葬』の中国語タイトルは『掩埋(えんまい)』です。
葉さんは、その『掩埋』について解説してくれました。
「掩」は「おおう、おおいかくす」、「埋」は「うめる」という意味で、「掩埋」には「いける、世に知られなくなる、いけにえを埋めて山林をまつる」「生ける 命を保たせる.生き返らせる」というような意味もあるそうです。
残雪はなぜ、『埋葬』ではなく『掩埋』を題名にしたのか。
葉さんは、この題名に込められた意味を、「隠して生き返らせる」「再生のための埋蔵」、さらには「家の中のお気に入りのものを山中に埋めることで、自らの命の再生を願った」と取ることができないだろうかと参加者に投げかけました。
「掩埋」は、ただの埋める、埋葬ではなく、生ける、生き返らせる、いけにえにするという意味合いを込めたタイトルなのではないか、というわけです。そのように読むと、作中の内容、人物の動きがしっくりくると、葉さんは言います。

ちなみに、ある人が「日本では貯蔵用の野菜を土に埋めることを「いけておく」と言った」と話してくれました。確かに私にも記憶があります。
「埋める」と「生きる」。とても興味ある話です。
日本語の題名は『埋葬』ですが、もし葉さんのように受け止めれば、意味は全く逆になります。物語の解釈も大きく変わってきます。

最後に葉さんはいつものように話し合いのための論点を3つ問いかけてくれました。
そこから話し合いに入ったのですが、作品を読んでいない人には意味がないので報告は省略します。

ただ参加者それぞれの解釈はとても示唆に富んでいました。
残雪の小説は読者を「途方に暮れさせる」と言われているようですが、まさに私も途方に暮れた一人です。しかし、みなさんの解釈や読み取り方を聞いて、少し展望が開けた気がします。でもまだカフカとはつながりませんが。

最後の最後に、葉さんは、訳者の近藤さんの読み方も紹介してくれましたが、作品を読んでいない人には意味がないのでこれも省略します。
でも残雪の作品への関心は高まり、私でさえ、読みたくなってきました。

次回(2026年2月8日予定)もまた、残雪の作品『よそ者』を取り上げます。
いつものように、作品は『中国現代文学』11号に収載されています。
同誌ご希望の方は葉さんに購入してもらいますので、今月中に私までご連絡ください。

ちなみに、残雪さんの短編集と批評集『魂の城 カフカ解読』の2冊を葉さんから年内、CWSライブラリに提供してもらいました。お読みになりたい方はご連絡ください。

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■湯島サロン「川田龍平さんとの政治談議」のご案内

百姓一揆に呼応して立ち上げた百姓一揆呼応隊の第2回サロンとして、6月に湯島で当時参議院議員の川田龍平さんに「農や食への取り組み」についてお話をしてもらいました。参議院選挙直前にもかかわらず、川田さんは丁寧にお話をしてくださいました。

川田さんのことは紹介するまでもないと思いますが、薬害エイズに巻き込まれた体験から、「目先の利益の為にいのちを切り捨てる構造を本気で変えなければならない」と、国政で活動している政治家です。
https://ryuheikawada.jp/

サロンで直接川田さんの人柄に触れて、その直後の参議院選挙では応援した人も多かったのですが、残念ながら当選を果たせませんでした。しかし、政局が大きく変わろうとしている今こそ、川田さんのような誠実な政治家には、ますます活躍してほしいと思います。
そこで、改めてまた、川田さんにお話ししただくサロンを開催することにしました。

今回は、「農や食への取り組み」にこだわらず、政治一般に関して川田さんと心を開いての話し合いができればと思います。
川田さんも参加者の声をしっかりと聴きたいという姿勢をお持ちです。
現職議員でないお立場のおかげで、むしろ自由に話し合えるいい機会だと思います。

最近の政治の動きに、政治嫌いになっている人もいるかもしれませんが、私たち主権者である国民の動きで、政治は変わります。政治家も変わるのです。
ぜひ多くの人の参加をお待ちしています。

川田さんからのメッセージをお読みください。
川田さんの熱い思いと強い意志を感じます。

「いのちを守る日本の実現」に生涯をかけ,国会の場で18年間仕事をしてきました。
この度は再戦を果たせず、皆様に期待に応えられなかった申し訳ない気持ちと、悔しさ、自分の力不足を痛感いたしました。
しかし、一度失敗したからと,志半ばで諦めるつもりはありません。
この国のために尽力すべく一層精進し、次の挑戦に向けて、引き続き全力を尽くして参ります。

自民党の総裁選も終わり、政局が大きく変わろうとしている、日本にとって非常に重要なこの時期に、川田龍平からのご報告と決意表明,および今後などを是非話し合いたく、是非サロンへご参加をお待ちしています。

〇日時:2025年11月2日(日曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「川田龍平さんとの政治談議」
〇話題提供者:川田龍平さん(前国会議員・生命尊重政策機構代表理事)
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

 

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2025/10/17

■第8回増田サロン「自我と不可分一体のいのちの世界〜AIに魂は宿るか」のご案内

少し間が空きましたが、増田圭一郎さんと一緒に「地湧の思想」を考えていく連続サロンの第8回です。
今回のテーマは、「自我と不可分一体のいのちの世界〜AIに魂は宿るか」。
メインタイトル「自我と不可分一体のいのちの世界」はいささか頭をひねってしまいますが(命は当然自我と一体と思っていますので)、サブタイトル「AIに魂は宿るか」にはワクワクしてしまいます。そういえば、フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』という小説がありました。

このタイトルが、「地湧の思想」とどうつながっていくのか、そこに大きな興味があります。
「地湧の思想」の話を聞いていない人も含めて、ぜひ多くの人に参加してもらい、これを機会にぜひ、「地湧の思想」に関心を持ってもらえればうれしいです。

詳しい内容は、また改めてご案内しますが、とりあえず開催日が近づいているので、日程を抑えてもらえればと思います。

〇日時:2025年10月26日(日曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「自我と不可分一体のいのちの世界〜AIに魂は宿るか」
〇話題提供者:増田圭一郎さん(図書出版みらいま代表)
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

 

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■次期総理問題は決着したようです

自維連立内閣がほぼ決まったようで、次期総理大臣も高市さんで決まったようです。
最近のテレビ報道は比較的よくみていましたが、玉木さんはいささかはしゃぎすぎでした。あそこまではしゃぐとひいてしまう人もいるでしょう。人の本質は、こういう局面で見えてきます。
逆に、私が最も受け入れがたい高市さんの姿勢は、私にとっては、「敵ながらあっぱれ」でした。自分の弱みを素直に出している。そう感じました。
しかし、もちろんだからと言って、支持に回ったわけでは全くありません。

私の関心事は、ただ一つ、原発や核兵器、つまり核に対する姿勢です。
残念ながら現在の政党のほとんどは、核依存ですから、それこそ「革命」でも起きない限り、私が支持できる政権は実現しないでしょう。
立憲民主党は、原発の新増設を認めていませんが、まあ党首に福島原発事故の後、原発再稼働に踏み切った人を立てているのですから、信用はできません。

しかしこれまで以上に、政治への関心は高めていきたいです。
湯島でも、政治にかかわるサロンを増やしていきます。
今月は22日に「茶色の朝サロン」、25日は「例外状態をテーマにしたサロン」、そして11月2日には元参議院議員の川田龍平さんのサロンを予定しています。

政治を語りに、ぜひ湯島に来てください。
政治がらみのサロンをやりたい方がいたら、ご連絡ください。一緒に企画しますので。
ともかくこのままだと私はますます厭世気分が高まりそうです。
そして来世にまた戻ってきた時がとても心配ですので。

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2025/10/16

■湯島サロン「『伽藍とバザール』デジタル民主主義の源流」報告

『伽藍とバザール』のテキストを読んで、デジタル民主主義の話につなげていこうという竹形さん呼びかけのサロンの参加者は6人でした。たくさんの人に参加してほしかったのですが、『伽藍とバザール』の意味が届かなかったのかもしれません

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これからの組織や社会にとって、シンフォニーよりポリフォニーが大切だと盛んに言われ出したのは、1990年代に入ってからのような気がします。
私自身は、それ以前からそういう思いで活動してきましたが、1980年代までは組織のなかではもちろん、社会においても共感は得られませんでした。それが、私が会社を辞めることになった一因でもあるのですが。
しかし、最近ではデジタル技術の発展により、デジタル民主主義、つまりポリフォニーを実現するための環境が整いだしてきています。多様な思いが、時間を経ずに編集されシェアされるようになったのです。実際に、そうしたデジタル技術を使ってオードリー・タンさんは台湾で見事な成果を上げました。

案内でも書きましたが、「伽藍とバザール」は、ソフトウエア開発に関する2つのアプローチのスタイルを指しています。マイクロソフト社に代表される、設計図に基づいて管理された開発のやり方(伽藍方式)とリナックスの開発に代表される、みんなが知恵を出し合って自発的に作っていくというアプローチ(バザール方式)です。
しかし、この「伽藍とバザール」は、ソフトウエア開発にとどまる話ではありません。
組織(アソシエーション)のあり方はもちろんですが、社会(コミュニティ)のあり方にも通ずる話です。
竹形さんの問題意識もそこにあります。

今回は、まずはとっかかりとして、1998年に発表された、エリックス・レイモンドの『伽藍とバザール』と題する短い論考をみんなでしっかりと読もうというわけです。
竹形さんが用意してくれた『伽藍とバザール』のテキストに、サロンは展開されました。
竹形さんは、原本テキストのほかにも、それを読み解くために関連資料も用意してくれていました。
わかりやすい図(一部私が追加した図を添付)も。
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話し合いではいくつかのテーマが話題になりました。
たとえば、バザール方式が成功する条件です。
バザール方式を始めるためには、最初にまず「ある程度動くもの」が必要だとされています。言い換えれば、関わりたくなるような、そして関われるようなものです。たぶんここがポイントで、バザールの賑わいを引き起こすためには、弱みを持った魅力的な「祖形」のようなものが必要なのです。
それをどうやって作るのかという問題はありますが、そこは今回はあまり深入りしませんでした。

もう一つ大切なのは、マネジメントのスタイルです。この論考では「従来型の中央集権的なマネジメントや防衛的な姿勢は不向きで、むしろ柔軟で協力的な構造による対応が有効である」とされています。
言い換えれば、組織全体を一人がマネジメントするのではなく、関係者みんなが全体をよくするために他者ではなく自己をマネジメントすると言ってもいいでしょう。社会のマネジメントに関して言えば、「統治」ではなく「協治」という言葉が当てはまります。
さらに言い換えれば、関係者みんなが自立し共生するという関係を育てていくことです。
まさにこれこそが、民主主義の理念につながっているとも言えます。

フリーソフトとオープンソフトに関しても話題になりました。
ここで当然のことながら、仕事の金銭価値と本来価値が問題になります。ここは竹形さんの一番関心の強いところではないかと思うのですが、今回はその入り口の議論にとどまったと言っていいと思います。
ただ竹形さんは、ここでデヴィッド・グレーバーの『ブルシット・ジョブ』の話を出しました。はっきりした議論にはなりませんでしたが、伽藍方式に比べてバザール方式ではブルシット・ジョブ(無意味な仕事)は生じにくいでしょうし、ましてや無意味な仕事への高価な報酬は生じにくいでしょう。
これは「経済のあり方」に深くつながっています。

竹形さんは、伽藍方式とバザール方式をわかりやすく図解してくれましたが、よく言われる「ピラミッド組織」と「ネットワーク組織」で表現してくれました。
添付した図の左側の2つの図です。
これには私は異論があって、ネットワーク組織ではなく、リゾ-ミック組織のほうがバザール方式を表現しているように思います。
リゾームとは植物の地下茎のことで、お互いに絡み合いながら伸びていく組織です。ネットワーク組織との違いは、外部に開かれていて、内外の境界がないことです。したがって他のリゾ-ミック組織とも絡み合っていくわけです。
湯島でも農業関係のサロンで時々話題になる菌根菌ネットワークは、まさにリゾーミック構造のことを言っています。
蛇足ですが、私は人間同士はもちろん、あらゆる生物も、ある意味で無生物さえもが、リゾーミックにつながっていると思っているのです。
竹形さんは、このリゾーミックスタイルもネットワークに含ませているようなので、ここはあまり議論にはなりませんでした。いつかここはしっかりと議論したいところです。

他にも様々な論点が出され話し合が行われましたが、とりあえず終わります。
これからいよいよデジタル民主主義の話へと進んでいくと思いますが時々、その原点でもある、この論考には戻ることがあるでしょう。
ちなみに、『伽藍とバザール』はネットで公開されているので、誰も無料で読めます。まさにバザール方式の基本でもあるオープンソースになっているのです。
次の青空文庫のリンクからフリーでダウンロードできます。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000029/card227.html
短い論考ですので、まだお読みでない方はぜひお読みください。

なお、『伽藍とバザール』、それにオードリー・タンさんの『プルラリティ 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来』の2冊は、竹形さんの提供で、CWSライブラリーに収められました。お読みになりたい方は貸出可能ですのでお申し出ください。
デジタル民主主義をテーマにしたサロンは年明け後を予定しています。

 

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■10月オープンサロン報告

10月のオープンサロンは、湯島サロン発参加者も含め7人の参加でした。
予定通り第2金曜日、10月10日です。
発参加者もいたので、参加者それ俺から自己紹介と最近の話を話してもらいました。
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いつものように、話題はさまざまです。
「ひきこもり支援や行政制度」「グループホームでの介護」「行政制度や日本の会社のあり方」「アメリカでの万引き合法化の話題」「バザール的な民主主義」、さらには最近の自民党総裁選に伴う政局の話など、オープンサロンらしく、さまざまな話で盛り上がりました。

11月のオープンサロンは予定通り、11月14日です。

 

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2025/10/14

■現代を理解するための3冊のお勧め

今日はちょっと遠出をする予定だったのですが、あまり天気が良くなかったので延期しました。そのためまた今日もまた、読書の1日になりました。
今日、読んだのは豊下楢彦さんの『「核抑止論」の虚構』(集英社新書)です。
とてもわかりやすく、頭が整理できました。
ぜひ多くの人に読んでほしい本です。

ついでに言えば、最近、3冊の本で近現代史を整理させてもらいました。
いずれも今年出版された本で、読みやすい本です。
著者のみなさんは、他の著書もとても示唆に富んでいて、安心して読める方たちです。

『「核抑止論」の虚構』(豊下楢彦 集英社新書)
『新書昭和史』(井上寿一 講談社現代新書)
『虚構の日米安保』(古関彰一 筑摩選書)

 

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■斉藤哲夫総理大臣になったら政治は大きく変わるでしょうね

公明党が自民との連立関係を解消したため、高市自民党総裁が次の総理大臣になるかどうか、少しあやしくなってきました。今も様々な動きが行われているようですが、野党連携による玉木さんの名前が取りざたされています。
結局はやはり高市さんになるような気もしますが、昨日からテレビを見ていて、公明党の斉藤哲夫代表が総理大臣になったらいいのにという気になってきました。

私の周辺には公明党嫌いは多いですし、私自身、公明党は支援する気にはなりませんが、テレビで見ていると、斉藤さんは実にいい人です。
https://www.saitotetsuo.com/
こういう人が総理大臣になったら、政治はどう動くだろうか、とても興味があります。
こういう人とトランプ大統領とディールしたら、どういう結果になるだろうか、も興味があります。
正直と素直さは、すべてに勝る、というのが私の信念なのです。

斉藤哲夫総理大臣は実現しないものでしょうか。

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2025/10/13

■“我々はどこから来たのか、どこへ行くのか”

昨夜からダン・ブラウンの『オリジン』を読んでいました。娘が読んでいたので、急に私も読みたくなって、借りたのです。
来月また新作が出るのだそうです。ダン・ブラウンの作品は『インフェルノ』までは読んでいたのですが、10年ほど前から小説が読めなくなって、年にせいぜい数冊という状況になってしまい、ダン・ブラウンはリストから外れてしまっていたのです。
それにまあ少し飽きてきてもいたのですが。

久しぶりのダン・ブラウンはやはり面白く一気に読み終えました。映画化された作品は、それぞれ数回観ていますので、そのおかげで、この小説も映像を観ているような感じで速読ができます。
文庫本では3冊に分かれていますが、上巻と中巻は一気に読めました。しかし、下巻の半分ほどまできたとたんにそうした映像的な読み方はできなくなってしまいました。なにやら文字を追わないとわからなくなってしまったのです。

でもまあ何とか読み終えました。
ただ謎解きは見事に失敗しました。関心が、別のところに行ってしまっていたためです。終わり近くなってようやく、その「問い」を思い出しました。問いがわかれば答はすぐに出てきます。しかし正直あまりに退屈な答えで、正直、ちょっとがっかりでした。どうせなら、もう少しひねってほしかった気がします。
でもまあ、ダン・ブラウンの作品はいつもこうなのです。肩透かしにあった感じですが、その先の肝心の「物語」は、読者それぞれに考えさせるのがダン・ブラウンなのでしょう。その意味では、いつも「壮大なプロローグ」なのです。

『オリジン』のテーマは、科学と宗教、言い換えれば、AIと人間の問題です。具体的には、有名な「我々はどこから来たのか、どこへ行くのか」の答えが、物語を引っ張っていきます。舞台はスペイン。

「我々はどこから来たのか、どこへ行くのか」はよく問われる問いです。この問いのために、私は謎解きをすっかり忘れてしまったのですが、その答えに、いささか期待しすぎたようです。こちらも退屈。私の理解不足かもしれませんが。
ちなみに私は、むしろ「我々はどこにいるのか」の問いこそが大切だと、以前から話したり、ブログに書いたりしています。湯島のサロンの根本にあるテーマも、「我々はどこにいるのか」なのです。久しぶりに、このテーマのサロンをやるのも面白いかもしれません。

ダン・ブラウンの作品では「デセプション・ポイント」が好きなのですが、この作品は映画化されていません。『ロスト・シンボル』はテレビドラマ化されていますが、私には退屈でした。
『オリジン』はなぜ映画化されなかったのでしょうか。
小説ではなく、映像で観たい作品です。

今日は、ダン・ブラウンで1日終わりました。

 

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2025/10/10

■第8回中国現代文学サロン『埋葬』のお誘い(再送)

開催日が近づきましたので、改めてのご案内です。
今回の中国現代文学サロンで取り上げる『埋葬』は、昨日発表されたノーベル文学賞の最有力候補の一人だった残雪さんの作品です。昨年の受賞者が韓国のハン・ガンさんだったため、今回は受賞には至りませんでしたが、残雪さんは「中国のカフカ」とも評されていることを知りました。
葉紅さんがどんな解説をしてくれるのか楽しみです。

中国理解を深めるためにも、ぜひとも多くの人に参加してほしいサロンです。
初めての方も大歓迎です。
みなさんの参加をお待ちしています.す。

■第8回中国現代文学サロン『埋葬』のお誘い(再送)
第8回中国現代文学サロンの案内です。
今回は残雪さんの『埋葬』(近藤直子訳)(「現代中国文学7号」所収)をとりあげます。
いつものように、参加される方は必ず読んでおいてください。

現代中国文学7号はネットでも購入できますが、もし購入ご希望の方がいたらご連絡ください。葉さんに頼んで購入してもらいます(郵送料別で1000円)。
サロンの当日、サロン開始前に湯島に早めについて読むことができるようにしたいと思いますので、希望者は事前にお申し出ください。

このサロンは中国現代小説を通して、中国人の理解を深めていこうというものです。
文学好きな方はもちろんですが、そうでない方もぜひ気楽に参加してください。

案内役は、いつものように中国現代文学翻訳会の葉紅(ようこう)さんです。
参加者それぞれがこの作品から何を読み取ったか、そして葉さんがこの作品をどう読み解いてくれるか、も楽しみですが、この作品を通して葉さんが解説してくれる中国事情もいつもとても面白いです。
マスコミ情報や書籍などからのとはちょっと違った、中国や中国の人たちの理解が深まります。

どなたでも歓迎の、気楽な集まりですので、気楽にご参加ください。
中国の現代小説を読んだことのない人ももちろん大歓迎です。
ただ、参加ご希望の方は事前に連絡をください。

〇日時:2025年10月12日(日曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇今回の作品:残雪『埋葬』(現代中国文学7号 ひつじ書房収載)
〇案内役:葉紅さん(中国現代文学翻訳会会員)
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

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2025/10/07

■緊急サロン「高市政権実現を支持します、か?」のお誘い

石破首相辞任に伴い、自民党総裁選が行われました。
自民党の総裁とはいえ、日本の総理大臣になる可能性の高い人を選ぶ選挙なので、部外者である私にも関心の高い選挙でした。
結果は高市早苗さんが選ばれました。
個人的には、政策も政治に対する姿勢も、私には共感できるものがないどころか、むしろ真反対ともいえるように感じていたので、正直、がっかりしました。
そこで、その翌日は、「喪に服して」いました。

しかし、自分とは考えが違うとはいえ、選挙を経て選ばれた人です。
それに、喪が明けて、いろいろとフェイスブックを読んでいると、私の友人のなかにも高市さんを支持し、期待している人も数名いました。
先入観を捨てて、支持したり期待したりしている人の話を聞きたくなりました。
そこで、「高市総裁支持のサロンをどなたかやってくれませんか」とフェイスブックなどで呼びかけてみました。

何人かの方から連絡をもらいましたが、結局、友人の加藤誠也さん(ダイナアーツ・インターディベロップメント代表)にお願いすることにしました。
加藤さんは、高市さんとも交流がありますが、物事を客観的に俯瞰できる人ですので、単に個人的な関係で支持しているわけではないでしょう。
感情的な好き嫌い議論になっては無意味なので、加藤さんのような冷静な方の考えをまずは聞くのがいいと判断しました。

加藤さんは、今回の動きを「高市現象」として捉え、「単なる一政治家の人気の問題にとどまらず、社会的主体の深層における〈自己の対話的構造〉の変容を示す現象」として理解することができると言います。
いささか難しい表現ですが、高市さんを支持する人たちも反対する人たちも、その根底には「社会が崩壊していくのではないか」という不安を感じているのではないか。
そして、不安を顕在化する高市現象は現代社会の「分断」を克服する契機になるのではないかというのです。そこに大きな期待を持つわけです。
個々の政策にとらわれるのではなく、俯瞰的見地から、高市政権実現に期待していると言ってもいいかもしれません。

というわけで、加藤さんから「高市現象」の読み方・解き方を解説してもらいながら、高市総裁(政権)の意味を話し合えればと思います。

ぜひ多くの人の参加をお待ちします。
場合によっては、これを受けて、さらなる話し合いも考えたいと思っています。

〇日時:2025年11月1日(土曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇講師:加藤誠也さん((株)ダイナアーツ・インターディベロップメント代表)
〇テーマ:「高市政権実現を支持します」
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)

 

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■CWSライブラリー利用ルールのご案内

CWSコモンズ村ではサロン参加者の方を中心にいろんな書籍を提供してもらっています。
そこでそうした書籍を中心にCWSライブラリーをつくり、みなさんに利用してもらったり、その読書会を企画したりしています。
月に1回のブックカフェサロンも開催されています。

書籍は貸し出しもしています。
そのルールをお知らせします。
この本に関するサロンを開催したいという方がいたら、相談に応じます。
ぜひCWSライブラリーに加えたいという本があればご提供ください。
またこの本を加えてほしいという方が複数いたら、がんばって蔵書に加えるようにしますので、ご希望があればご連絡ください。

ルールは変えていくと思いますが、現在のルールは下記のとおりです。

〔貸出〕
・ 貸出対象図書は、背表紙に緑または黄色のシールが貼ってある本です。それ以外の本に関しては、佐藤に確認したうえで借り出しをお願いします。背表紙に赤のシールが貼ってある本は、貸出対象外です。
・ 書籍を借り出したい人は、どこかに置いてあるポストイットに「書名」と「自分の名前」と「貸出日および返却予定日」を書いて、キャビネの横に張り付けておいてください。
・ 貸出期間は原則として2週間、厚い本は3週間とします。
・ 借り出して読んだ本に関しては、簡単でいいので感想などをCWSライブラリーのコミュニティページに投稿してください。フェイスブックをやっていない人は私にメールで送ってください。私がアップします。
・ 借りたい本で、たまたま貸出中の本の予約もポストイットに書いて貼っておいてください。返却されたらご連絡します。

〔読書会〕
・ 本を読んで、その本をテーマに話し合いをしたくなったら、湯島サロンのメーリングリストで呼びかけてください。湯島の部屋を使う場合は、空いているかどうかの確認をお願いします。

〔蔵書の受付〕
・ CWSライブラリーに寄贈もしくは一時預けしたい書籍がある場合は、歓迎ですが、紛失や損傷などは覚悟してください。
・ 蔵書にはないが、ぜひ蔵書に加えてほしい本があれば、湯島サロンのメーリングリストで呼びかけるか、私にご連絡ください。工夫して入手するように頑張ります。

〔映像作品〕
・ SUN10ROクラブの河村光彦さんが黒澤監督作品の映画DVDを寄贈してくれています。これも貸出対象ですが、湯島でも観ることが可能です。一緒にこの映画を観たいというご希望があれば、これもメーリングリストで呼びかけてみてください。
・ DVDやBRは、黒澤映画以外もありますので、ご活用ください。

〔蔵書リスト〕
・ 蔵書(DVDを含む)のリストは、CWSライブラリーのコミュニティページにありますが、ご希望があればデータでお届けしますのでご連絡ください。

〔現在の蔵書リスト(20250928)〕
  https://www.facebook.com/groups/3908195772765997

2025年10月1日
CWSライブラリー臨時事務局佐藤修

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■湯島サロン「私のコミック遍歴史」報告

イシモトタネオさん(スタジオDIG 代表取締役)の「私のコミック遍歴史」は、たくさんのコミックや雑誌を持ち込んでの話題満載のサロンでしたが、何しろ内容が多すぎて、本論に入る前に時間切れになってしまった感があります。
参加者は少なかったのですが、実際にかつて漫画を描いていた人もいて、話が弾みすぎてなかなか進まなかったのです。
イシモトさんも参加者も消化不良だったと思います。パート2を考えます。
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話は、まず漫画作家になろうとしてイシモトさんが東京に出てくるところから始まりました。有名漫画作家のところへの住み込みを期待していたものの、残念ながらそうはいかず、それでも漫画への思いは深く、ともかく東京に出てきて、新聞配達所に住み込んで漫画作家の仕事を手伝ったりしているうちに、作家ではなく編集者になって会社を興して今に至っているというのがイシモトさんの「コミック遍歴人生」なのですが、今回は、その最初の部分で時間が来てしまいました。

しかし、その部分だけでも、私でも知っている何人かの有名な作家との交流もあり、そうした話が面白かったのですが、うまく報告できないのが残念です。
手塚治虫もそうですが、中学生時代から有名な漫画家になっていた作家も少なくないことを知りました。加えて漫画作家の過酷な仕事状況も。時代を先駆けていたのが漫画界だったのかもしれません。

イシモトさん自身も漫画を描いていたこともあったようで、今回その作品は持ってきてくれませんでしたが、いつか見せてくれるでしょう。
イシモトさんは結局、編集の仕事へと移るのですが、ご自分が手掛けた本も紹介してくれました。そのなかには、黒澤明監督の『七人の侍』の漫画もあります。
この本はいま湯島で預かっていますので、お読みになりたい方は今度のブックカフェサロンでどうぞ。

私が子どもの頃はまだ『のらくろ』や『冒険ダン吉』などが残っていましたが、雑誌連載の手塚治虫による物語漫画が生まれだしたころです。絵物語というジャンルも盛んでした。私も雑誌連載の『沙漠の魔王』に魅了されていて、そこに登場した「メムノンの巨像」に会いたくて、会社を辞めて時間ができたので一番最初に出かけたのがエジプトでした。ほかにも漫画に影響を受けたことは少なからずあります。
イシモトさんは小松崎茂の原画なども持ってきてくれました。
また1950年代から60年代には貸本漫画も流行っていました。私もよく通いました。
こういう話は、話題になりだすと際限なく広がっていきます。

「私のコミック遍歴史」ということなので、イシモトさんは年表まで作って用意してくれたのですが、それを忘れてきてしまったために、話は自由自在に広がりがちでした。いずれにしろ材料が多すぎました。
しかし、イシモトさんの「思いの深さ」を改めて知りました。

イシモトさんが持ってきてくれた本は、私にも懐かしいものがいろいろとありました。
私も40歳くらいまでは、かなりコミックを読んでいました。手塚治虫の作品は一般に市販されたものはほぼすべて読んでいますし、娘にはうっかり漫画の主人公の名前をつけてしまい、今でも娘から恨まれています。
ちなみに、湯島のCWSライブラリーにも1冊、萩尾望都の作品「百億の昼と千億の夜」があります。原作は光瀬龍ですが、これはたぶん女性作家でなければ描けなかった作品だと思います。萩尾望都の時空を超えた構想力は私には驚異的です。
よかったらぜひ読んでみてください。

今回、サロンの話し合いを聞いていて、私の時代の漫画論議とは全く違うものを感じました。私もかつては、漫画には好意的でそれなりの論を語っていたものですが、今はもう全くついていけません。
それに、最近の漫画はあまり読めません。『沈黙の艦隊』や『鬼滅の刃』は一応全巻読んでいますし、『キングダム』も最初の数巻だけを読んでいますが、その他の話題作はほとんど知りません。

今回、イシモトさんの持参したものの多くは、むしろ私の時代のものだったので、雑誌の付録の「サスケ」とか、手塚治虫の「ロストワールド」復刻版など、懐かしいものもたくさんありました。

イシモトさんは編集面では女性漫画家のほうが多いようですが、有名な女性漫画家のプロフィールなどもまとめて配布してくださいました。
しかし今回は、これは時間がなくて説明がありませんでした。
これはまた改めてサロンをやってもらおうと思います。

今回はイシモトさんも心配していた通り、1回のサロンの枠内にはとうてい収まりませんでしたが、10月のブックカフェサロンのテーマを「私の好きなコミックを語り合う」にしましたので、その時にまたイシモトさんにも話してもらう予定です。
みなさんもぜひごひいき漫画を紹介しに来てください
もう少しテーマを絞って、イシモトさんにまた話してもらうことも考えたいと思います。

話がいろいろとびかったためうまく報告できずにすみません。
イシモトさんには、ぜひ「イシモトさんの漫画遍歴人生」を漫画にしてほしいと思いました。

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2025/10/06

■高市総裁支持のサロンをどなたかやってくれませんか

喪が明けたので、フェイスブックなどでいろんな人の意見を読んでみました。
私の友人でも意見は割れています。
高市総裁歓迎という人も少なからずいるのには驚きました。
みんな家父長制度や軍事大国を支持しているのでしょうか。
でも友人に、私とは違った意見の持ち主がいることはうれしいことです。
私もまだ、エコーチェンバーのとりこにはなっていないということですから。まあ、たぶん、ですが。

高市さんを口汚く非難する人もいますが、それは読む気にはなりません。
まあ時に私も、そういうことがあるでしょうから、理解はできますが、他者を口汚く誹謗することは、たとえ相手が誰であろうと私には受け入れがたいのです。

それに高市さんが、日本をよくしたいと思っていることは間違いない。
そのために自分の生活を犠牲にしてまで頑張っていることは事実です。
私が避けたいのは、観察者的に高見から評論する姿勢です。

ただ、マスコミの姿勢が高市さんに迎合してきているように思えるのは、不快です。
喪はあけましたが、やはり当分は報道番組は見たくない気がします。

ところで、私は高市さんには全くと言っていいほど共感できません。顔を見るだけで気分が萎えてしまうほどです。
また間もなく成立しそうな「隠れ麻生」政権にも不安と疑念を感じます。
しかし、私の友人に限りませんが、高市政権に共感し期待している人が少なからずいる。

それでお願いなのですが、どなたか(私の友人に限りません)、湯島で高市総裁もしくは高市政権のどこに共感し、何を期待しているのかを話してもらえないでしょうか。
これは皮肉や冗談ではありません。
心底からのお願いです。

私の意見が変わるかもしれません。
できれば私も自分が暮らしている国の首相は尊敬したいですから。

やってもいいという方があれば、ぜひご連絡ください。
お待ちしています。

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■湯島サロン「情報の歴史 いま何が問題なのか」のご案内

湯島のサロンでは、情報やコミュニケーション、あるいはそのメディアの歴史がよく話題になります。その関係で以前から、一度、そうした「情報の歴史」を俯瞰的に概説してもらえないかという要望が出ていました。

そこで今回、こうしたことに詳しい日本構想学会の西京一さんにお願いして、サロンを開催することにしました。
https://jssk.jp/

「情報化社会」どころか、「非情報化社会」に向かっているような状況の中で、そもそも「情報」って何だろうという問いから考えたい気分もしますが、その前に「情報の歴史」をシェアしておきたいと思っています。そうしないといつも議論がかみ合わない気がするからです。
そこで、西さんに「情報の歴史」を俯瞰してもらった後、「いま何が問題なのか」を問題提起してもらい、みんなで話し合えればと思います。
来年は、連続的にサロンを企画し、この問題にしっかりと向き合いたいと思っています。

ぜひ多くの方の参加をお待ちします。

〇日時:2025年11月9日(日曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「情報の歴史を俯瞰する いま何が問題なのか」
〇問題提起者:西京一さん(日本構想学会事務局世話人)
○主催:CWSコモンズ村+日本構想学会
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

 

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2025/10/05

■節子への挽歌6531:喪に服します

節子

なんと自民党総裁に高市さんが選ばれました。
予想されていたとはいえ、もう力が抜けてしまいました。
その結果が分かったのはサロンの途中でした。
ユカに決まったらすぐ連絡してほしいと頼んでいたのです。

高市さんと小泉さんの決選投票になったという連絡があったので、ああこれはもう高市さんだと思いました。
とたんに気が抜けてしまった、サロンにもかかわらず話し合いにうまく入れなくなりました。

時評編に書きましたが、今日は喪に服すつもりです。

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■今日は一日、喪に服します

高市さんが総裁になりました。
行き場のない憤りと底のない不安を感じます。
また時間が大幅に戻されそうな不安があります。
なにより不安なのは、しっかりと「事実」を確認せずにアジテートする姿勢です。
化粧が柔らかくなったくらいでは安心はできません。

今日は一日、喪に服します。
石破さんの罪は重いですね。

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2025/10/04

■節子への挽歌6530:肥満対策

節子
お腹が出てきて、これまではいていたズボン類が苦しくなってきています。
ウェスト79サイズはもう全く吐くことができず、82サイズもきちんとはくとそこがくびれたようにへこんだままになるため、Tシャツを着ていても、いかにも苦しそうなのが見えるのです。

選択肢は2つあって、サイズ85のズボンを買いに行くか、82サイズがはけるようにお腹をへこますか、です。
いろいろと検討の結果、「82サイズがはけるようにお腹をへこます」ことにしたのですが、一向にへこんできません。
もう1か月前から取り組んでいるのに、です。

「夏痩せ」という言葉がありますが、これからは食欲の秋、へこますどころか肥満化が進みかねません。
さてどうするか。
やはり85サイズのズボンに変えていくか。

でもまあもう少し頑張ってみようと思います。
夕食はここしばらくヨーグルトにしていましたが、つくづくヨーグルトは飽きていまし、昨日も刺身ご飯にしてもらいました。
間食のお菓子も量が増えてきています。
心しなければいけません。

今日から1日2食、間食は厳禁、を目指します。
今日はサロンですが、お昼は抜きです。
サロンではお菓子が出ますが、これにも手を出すのはやめましょう。
夕食はヨーグルトとバナナ。

さてうまくいくでしょうか。

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■次の総理大臣はだれでしょうか

今日は自民党の総裁選です。
誰が総裁になるかで、次の総理大臣が変わってきます。
ですから自民党員ではない私にとっても関心があります。
しかしこれまでの総裁選の報道や5人の立候補者の討論会は、実に退屈で、私の生活とは、したがって日本の行く末とはあまりつながりませんでした。

しかし誰が選ばれるかはやはり気になります。
私の周りでは、小泉さんだろうという人が多いですが、彼になってほしくないという人も多いです。
私自身は、林さんになるだろうと思っています。
別に林さんになってほしいわけではありませんが、他の人になったら私はまた一段と政治への関心を失いかねないからです。

もっとも、私の予想はこれまでほとんど当たったことがないので、今回も外れそうですが、どうなるでしょうか。
またもし林さんが自民党総裁になった場合、誰が総理大臣になるでしょうか。
いまの野党党首を見ると、私には総理大臣になってほしい人は山本太郎さんしかいませんので、林さんになってほしいと思います。今の野党の党首のだれよりも、林さんが信頼できる気がするからです。

しかし日本の政治のパラダイムが変わるには、もう少し時間がかかりそうです。
もう少し在世したい気もしますが、早く逝きたいなという気持ちが高まりそうです。
もう少し真面目に生きなければいけないとは、思うのですが。

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■第42回万葉集サロン「人麿が本当に歌いたかった歌」のご案内

前回に引き続き、今回もまた柿本人麿をとり上げます。
しかもタイトルは、「人麿が本当に歌いたかった歌」。
升田さんならではのタイトルです。
以下、升田さんからの案内です。

柿本人麿については、「宮廷歌人(詞人)」「挽歌・長歌歌人」「巡遊伶人」その他、性格に対する指摘は多方面にわたります。
作品論でも中国詩の影響、誄・祝詞・寿歌との関係その他、人麿研究には枚挙に暇がありません。

そんな中で、歌をおくる相手を明記している歌があります。この明確に示した対象「な」との対峙の上でなされた歌はどのような形になったか、「人麿が本当に歌いたかった」歌はどのようなものであったのか、見てみたいと思います。
(後に大伴家持が「幼い時に山柿の門に通わなかったので採歌の趣がわからない」と言った「採歌」の意味を探る事にも繋がるかな?その意図もあります)。

扱う歌は
「献泊瀬部皇女忍坂部皇子歌」(巻2-194~195)
「明日香皇女城上(この2文字原文と異なる)殯宮之時作歌」(巻2―196~198) 
「妻死之後泣血哀慟作歌(二首)」(巻2―207~216 或本を含む)
以上です。

長いですが、この3首に共通して出てくる人麿独特の詞、「藻」表現と「うつそみと思ひし時」(人麿の3首にしか見えない)の2つから、人麿が誰のためにどんな手法でどんな思いを描こうとしたのかを考えてみたいと思っています。

以上ですが、今回もまた升田さんの世界を楽しめそうです。
初めての方も歓迎です。升田さんの万葉集の世界はとてもおもしろいです。
気楽なサロンですので、気楽にご参加ください。

みなさんの参加をお待ちしています。

〇テーマ:「人麿が本当に歌いたかった歌」
〇日時:2025年10月19日(日曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇講師:升田淑子さん(万葉集大好き研究者/元昭和女子大学教授)
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)

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2025/10/03

■第5回SUN10ROサロン『醜聞』報告

第5回SUN10ROサロンは、黒澤監督の『醜聞』をとり上げました。
『醜聞』は、1950年公開の作品で、戦後の世相が主役の最後の作品と言われています。

戦前戦中の長い抑圧の反動で、戦後、せきを切ったように自由が主張され、無責任なスキャンダラスな記事を売り物にしたマスコミが氾濫していきます。そうしたマスメディアの無責任な報道は、一歩間違えば、“言論の暴力”になってしまい、逆に言論の自由を踏みにじっていくのではないか、と黒澤監督は憤りと共に不安を感じます。この激しい怒りから『醜聞(スキャンダル)』の制作は始まったと言います。
しかし、この作品は、マスメディアによる言論の暴力というよりは、悪徳弁護士の改俊の物語といった内容です。そして、この後の作品、『羅生門』や『生きる』といった、〈人間存在〉を主題にした作品へと移っていくわけです。

今回、何人かの人は涙が出て仕方がなかったと言いましたが、描かれているのは「醜聞」(スキャンダル)ではなく、星が生まれるという感動的な話なのです。
この映画のクライマックスは、まさに「星の誕生」です。
人はすべて、きれいに輝く星を秘めているという、黒澤監督の人間観を感じます。
河村さんが黒澤監督に魅了されているのも納得できます。

もっとも私が感激したのは、そうした「星の誕生」ではありません。
映画では裁判の場面が多いのですが、証人として呼び出された3人の木樵(きこり)たちに、私は星よりも美しい本来の人間を見ました。疑うことを知らない、醜聞とは無縁な、無垢な人間です。
その短いシーンに、地方の集落で自然のなかに生きている人たちと近代化された制度のなかで生きている都会人との違いが描かれていました。当時まさに、そういう2種類の人たちがいたのでしょう。そして多くの人たちは、後者の生き方へと「教育」され「洗脳」されたのです。そうしなければ、経済成長は実現できなかったと言えますが、何か大きなものを失ったような気がします。
この作品では、前者はわずかなシーンにしか登場しないのですが、私にはそのシーンが一番印象的でした。星の誕生よりも、私は感動しました。

悪徳弁護士の改悛物語と書きましたが、その弁護士は主役ではありません。
主役は、たまたま宿屋で一緒になった山口淑子演じる歌姫とのツーショット写真を撮られたために、マスメディアの餌食になってしまった三船敏郎演じる青年画家です。2人のツーショットから『恋はオートバイに乗って』という愛欲秘話がでっちあげられ、それに対して青年画家が世評を気にせずに訴えるという話です。
2人は山で偶然出会うのですが、バスがないために青年のオートバイに2人乗りして宿屋に向かいます。そのシーンがほぼ冒頭に描かれます。この場面は、この映画のポスターなどにも使われた有名なシーンです。

案の定、このオートバイのシーンが気になった参加者が数名いました。
ウィリアム・ワイラーの『ローマの休日』のオードリ・ヘプバーンとグレゴリー・ペックがローマ市内をオートバイに2人乗りで暴走するシーンは有名です。また、デヴィッド・リーンの『アラビアのロレンス』の冒頭シーンを思い出した人もいました。ピーター・オトゥール演ずるロレンスが、オートバイで走っていくシーンからこの映画ははじまります。
『アラビアのロレンス』はもちろんですが、『ローマの休日』も制作は『醜聞』の数年後です。
となると、ウィリアム・ワイラーもデヴィッド・リーンも、黒澤作品から影響を受けている可能性が大きいと言っていいでしょう。映画界の2大巨匠に影響を与えたとは、やはり黒澤監督の制作面での先駆性はすごいものがあります。

ところで悪徳弁護士ですが、演ずるのは志村喬です。
「悪徳」という表現はふさわしくないかもしれません。時代の変化にうまく対応できなかっただけかもしれません。
彼の一人娘は、まさに「星」そのもののような明るく美しい心をもっています。彼女の存在は、醜悪に流れる現実を食い止める精神的な核となり、正義をまっすぐ生きている青年画家と醜悪に流れがちな悪徳弁護士をつなげるとともに、悪徳弁護士の改悛の扉を開く役割を果たすのですが、こうしたこともまさに時代を象徴しています。
その少女は結局、結核で死んでしまうのですが、こうした「愛の存在」や「無垢な童心の世界」は黒澤映画の重要な要素でもあります。
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映画鑑賞後、河村さんから簡単な作品関連情報をお聞きした後、参加者それぞれの感想をお聞きしました。参加者の評判はよく、この作品は知らなかったけれど観てよかったという人が多かったです。
河村さんも、もっとこの作品は多くの人に見てもらいたいと言っています。
この作品のDVDが、河村さんから湯島のCWSライブラリーに寄贈されています。
もし観たいという人がいたら貸出可能ですのでご利用ください。

河村さんは、映画は一人で観るのもいいが、みんなで一緒に観るのもいいという話をしてくれました。それぞれの感動や思いが、それとなく全体の空気を生み出し、それにまた影響されることで、作品の理解は深まるということでしょうか。
たしかにこのSUN10ROサロンでは、みんなで映画を一緒に観て話し合いをしますが、一人で観た時とは違った気持を味わえます。
SUN10ROサロンでは、このスタイルを大切にしたいと思います。

次回のSUN10ROサロン(10月30日開催)は、河村さんが制作した『映画の中の黒澤明 Filming Akira Kurosawa』を上映、それをみんなで鑑賞した後、河村さんのお話をお聞きしようと思います。
参加者が好きな黒澤作品の感想なども、紹介してもらえればと思います。
ぜひご予定ください。

また河村さんの電子出版の紹介もありました。
すでに5冊が上市されていますが、そのペーパーバック版(1500円)は湯島でも購入できます。ご希望の方はご連絡ください。

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■節子への挽歌6529:今日はほぼ一日椅子に座っていました

節子
今年の夏の暑さはいささか異常でしたが、その暑さもようやくおさまり、秋が広がっています。
節子もよく知っている半田さんからも、今年の暑さは大変だったというメールが来ました。みんな今夏はどこかで変調を来たしているようです。
しかしそれが突然涼しくなると、それもまた体調を崩してしまう。
どうも最近は体調調節が難しく、どうもうまく対応できません。

今日は、動き出そうと思いながら、結果的には怠惰に過ごしてしまいました。
私の「怠惰さ」は、それなりに徹底していますから、まあほぼ一日中、椅子に座っていたということです。
リビングの椅子に座っていると、本も読めるしテレビも見られるし、パソコンもできますから、動く必要がない。その上、そこで食事までできる。
こういう生活をしていると腰が痛くなる。

今日は、ユカの買い物に付き合っただけです。
特に買い物があるわけではないのですが、新しいスーパーに行くのが好きなのです。
昨日は、柏の生鮮スーパー「わたなべ」に無理を言って連れて行ってもらいました。
車で15分ほどのところですが、新しいスーパーはいつも新鮮です。
でも残念ながら買いたいと思うものはなにもなかった。
今日はもう少し近くの「マミープラス」というところに連れて行ってもらいました。
ここは時々連れて行ってもらいます。
特に何を買うというわけでもないのですが、スーパーを見ているとそれなりに社会の動きがわかるような気がするのです。

この習慣は会社勤めしているときからです。
会社での仕事の関係で、毎日、たくさんの新聞を読んでいましたが、そこで書かれていることがスーパーの店頭に行くとなんとなく実感的にわかってきた。
節子が時々解説もしてくれた。
そのころの習慣が今も残っているわけです。

それにしても生活を支える食品の価格の上昇は驚くほどです。
節子がいたらどうするでしょうか。
ユカは節子以上に節約志向が強いの、食の内容が狭まっている気がします。
でもまあ、仕方ありません。
ユカも働いていないので、幸いなことにわが家はいま経済的には余裕がないようです。
無駄にお金がないのは、いいことです。
時々のちょっとした「贅沢」に幸せを感じられますから。

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■湯島サロン「例外状態と日常のあいだ」のご案内

日本構想学会との共催のサロンの3回目です。
今回は、構想学会理事の猪岡さんが、12月の日本構想学会大会で発表する「平常心を構想するの会 ― 例外状態と日常のあいだ」のプレセッションとして、「例外状態と日常の間」をテーマに話し合いたいと思います。

「例外状態」とは、カール・シュミットが言いだした概念で、非常事態においては、通常の法律や制度が適用されず、主権を託された統治者が物事を決めていくような状況を指します。
その典型は「戦時体制」です。
もちろん戦時下だけの話ではありません。最近の日本も、もうすでに「例外状態」にあるのではないかとも言われています。憲法や法律が機能していないからです。
たとえば、法学者の古関彰一さんは最近の著書『虚構の日米安保』でこう書いています。

実は私たちは1990年代以降、有事法制・安保法制という「戦後秩序の例外状態」を生きている。しかも、私たちはそれを「例外」と認識することなく、ナチス誕生前夜のドイツの人々のごとくに生きている。しかも最近の日本では、「例外だ」と言うことさえもなくなってきた。

つまり「例外状態」がもう「日常」になっているというのです。
なんとなくそういう状況を感じている人はいると思いますが、ナチ時代の社会と今の日本をつなげて考えている人は少ないでしょう。
しかし、過去の歴史を学べば、主権の所在は、ある時、一気に集中されて、例外状態が出現することはよくある話なのです。
それは「民主主義」や「デモクラシー」のあり方にもつながっています。
いやそれ以前に、私たち一人ひとりの日常の生き方につながっているはずです。

猪岡さんが考える「例外状態と日常のあいだ」はどんなことなのか。さらに猪岡さんが、この問題に「平常心」という視点を加えているのも気になります。

さてどういう話の展開になるのか。
サロンでは、猪岡さんの「構想」をベースに、猪岡さんからの問題提起に応じる形で自由に話し合うスタイルをとりますので、テーマは難しそうですが、気楽に参加しても大丈夫です。猪岡さんがいろいろと考える視点を出してくれるはずです。

最近の日本の政治状況には、大きな不安を感じている人も多いと思いますが、そういう状況の中でどういう政治姿勢をとったらいいか、生きていく上で何をどう注意したらいいかなど、いろいろな生きたヒントが見つかるかもしれません。
ぜひ多くの人に参加していただきたいと思います。

ちなみに猪岡さんは、40代前半の、子どもにも恵まれ、毎日忙しく働いている「普通」の人です。
日程などの案内の後ろに、猪岡さんの問題意識を載せておきますので、ぜひお読みください。

日本構想学会との共催ですが、参加者は広く公開ですので気楽にご参加ください。
これを機会に、もしよかったらぜひ日本構想学会にも入会してください。
全くの新しい思想とスタイルの学会です。
学会嫌いな私でもつき合わせてもらえています。

〇日時:2025年10月25日(土曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「例外状態と日常のあいだ」
〇問題提起者:猪岡武蔵さん(日本構想学会会員)
〇会費:500円
〇企画:CWSコモンズ村+日本構想学会
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

〔猪岡さんの問題意識〕
第二次世界大戦を引き起こした原因の一つとして、当時のナチス政権は合法的な選挙によって選ばれた政権であったことは広く知られています。しかし、その合法的な政権掌握の過程について、私たちはどの程度理解しているでしょうか。振り返れば、民主国家として主権者たる国民の意思を憲法に掲げる現代の日本においても、全体主義的な判断が主権者である国民の意志を無視してなされる危険性は払拭されたのでしょうか。

ドイツの政治哲学者カール・シュミットは、第二次大戦前後のドイツにおいて、「例外状態」における政治判断が主権者を超えて行われる状況について論じました。民主国家において、主権者の判断が通常の手続きに従えない緊急時において、一部の権力者による拙速な判断が続く可能性は、現代日本においても十分に起こり得る危険性を孕んでいます。

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2025/10/02

■節子への挽歌6528:畑でほんの少しですが元気をもらってきました

節子
何とか気を引き出して、久しぶりに畑に行きました。
もうすごいことになっている。
しかし何と先日ばらまいたニンジンが少し芽を出していました。
うまく育つといいのですが。

今日、畑に行ったのは、ここで野菜を植えたいという人が出てきたので、せめて畑部分に行けるように道をつくるためです。
まあそれほどひどい状況だということです。

野菜はキュウリが一本なっていました。
ピーマンは収穫のタイミングを失して赤くなっていましたが、4つほど収穫しました。
それ以外はもう手が付けられない状況です。
まあこれから時間をかけて、すべて刈り取ろうと思います。

今日はもう一つ畑に行った目的があります。
家のケースで育てているバッタたちの餌のための草を取りに行ったのです。
今朝はバッタを放しに行こうと思ったのですが、みんな実に元気なので、もう少し家にいてもらうことにしたのです。
家に生物がいると思うだけで心が休まるからです。
本当は家でバッタを放し飼いにしたいところですが、ユカがだめだという。

ちなみに、畑に行きか帰りにすれ違った自動車に最近知り合った野中さんが乗っていたようで、メールですれ違いましたよと言ってきました。
よれよれのすごい格好で、歩きも多分よたよただったでしょうが、よくわかったものです。

畑に言ったせいか、少し気が出てきたような気もします。
たまっていた連絡をし始めました。
20日に京都に行くことにしました。
認知症予防ネットの高林さんに会って来ようと思います。
次の週は、湯河原に行こうと思います。
まあこんな感じで少しずつ動き出しできれば11月には岐阜の佐々木さんのところに行ければと思います。

 

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2025/10/01

■節子への挽歌6527:近くの知らなあい人も今日はやってきました

節子
今日は遠来からの友もありましたが、近くの人もわが家に訪ねてきてくれたそうです。
私は出かけていて不在でしたが、午後、ハケの道沿いにちょっと離れたところに住んでいるOさんという方が突然訪ねてきたのだそうです。
もちろん私は全く知りません。

ユカが対応してくれたのですが、どうもいつも散歩で私が時々やっている畑もどきの場所を見ているようです。
その人もハケ沿いの畑を借りて野菜作りをやっているそうです。
ところがそこの畑がつぶされることになったようです。それでどこか変わりはないかとさがしていて、私が中途半端に取り組んでいるところでできないかと考えたようです。
それでたぶん青木さんから話を聞いて私のところにやってきたのでしょう。
少し前なら大喜びだったのですが。

ユカが今はとんでもない状況になっていますよと言ったそうですが、その人は畑のところまではいってきて様子を確認したようで、知っていたそうです。

さてどうするか。
そこは畑ではなく、住宅地の空き地です。そろそろ売りに出されそうなので、今年が最後かなと思っていたのですが、そのあたりをきちんと話そうと思います。
その人がやるとなればもう私は手をひこうと思います。
キリギリスのことがちょっと気になりますが、いいタイミングかもしれません。

さて明日にでもOさんに会ってみましょう。

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■茶色の朝サロンのご案内

しばらく開いていませんでしたが、「茶色の朝」サロンを再開します。
「茶色の朝」サロンはちょっと気になる政治話題(生活話題)を話し合おうというサロンです。難しい政策論議ではなく、ちょっと気になる政治の話。
自民党びいきも共産党びいきも、れいわびいきも参政党びいきも、自称無党派層も、無関心の人も、ちょっと気になることがあったらぜひ話に来てください。
私たちの周りで起こっていることのほとんどは、「政治」にかかっていますから。

このサロンの契機になった「茶色の朝」ですが、20年前にフランスで出版されて話題になった反ファシズムの寓話です。
「茶色のペット以外は飼ってはいけない」という法律ができたことから物語は始まります。みんな、おかしいと思いながらも、いつの間にか世界は茶色で埋め尽くされていく。
そんな話です。
「茶色の朝」の全文は、次のサイトからダウンロードできます。
http://www.tunnel-company.com/data/matinbrun.pdf

「茶色の朝」サロンについては次をご参照ください。
http://cws-osamu.cocolog-nifty.com/cws_private/2018/01/post-dd3c.html
これから毎月、開催する予定えす。

〇日時:2025年10月22日(水曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)

 

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■節子への挽歌6526:友遠方より来る

節子
今日は地元で公私にわたって予定がぎっしりと詰まってしまっている日でした。
ところが、たまたま海外から一時帰国している友人が今日しか時間がないというのです。
それでなんとか私も1時間半ほど空き時間をつくりだし、それで無理を言って、柏のイタリアン・トラットリア“エヴィーバ”まで来てもらうことにしました。
彼女は長い間、アメリカ暮らしでしたが、この春、帰国した時にやはり日本で最期を迎えたくなったのか、日本に家を買ってしまったのです。運命的な衝動買いだったようです。その決断の速さに感心しました。
これからは日本とメリカの二重生活です。

日本と言っても東京ではなく大牟田です。
大牟田と言えば、私もかつて移住を考えた候補地の一つです。
一度しか言ったことはありませんが、文化の歴史の香りがしたのを感じています。
一度は輝いた都市ですから。

彼女は、訳あってネットは基本的に使いません。電話もだめ。手紙でしかやり取りできないのです。
昨日も会食中に、その話題も出ました。
私とは考え方や生きる姿勢が、ある意味、真逆なのです。
私のようにすべてをさらけ出す生き方を勧めましたが、ダメでした。
彼女はネットは見ませんので、またしばらくは交流が途絶えます。
でもまあ意識的な交流などは、些末な話ですが。

ちなみに、今日の“エヴィーバ”のムール貝のペペロンチーノはとてもおいしかったです。洋食苦手の私にも合います。
デザートの栗のラビオリもおいしかった。

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■平和に向けての活動は世界中で展開されています

先日開催の「なんで戦争が起こるのだろう(第2回)」をテーマにしたサロンの報告に関して、メーリングリストで原田さんから、世界議会のサイトの紹介がありましたのでフェイスブックでも紹介させてもらいます。
コメントくださった原田さんは、以前、湯島で「世界議会」をテーマにサロンをしてくださいました。
http://cws-osamu.cocolog-nifty.com/.../11/post-329355.html
また原田さんは仲間と一緒に翻訳した『世界議会』(明石書店)をCWSライブラリーに寄贈してくださっています。

今回、原田さんが紹介してくださったのは、「世界議会」を作ろうのサイトです。
そのサイトでは、世界議会構想の賛同者を呼びかけていますが、「戦争と平和を考えるためのお勧め作品」や「世界議会に関する情報」がアップされています。
ぜひご覧いただければと思います。
https://peace-union.org/

なお原田さんたちはいま『世界議会』の増補版の翻訳にも取り組んでいるともお聞きしています。
機会が来たら、原田さんの「世界議会」の動きの話をお願いできればと思っています。

ついでにもう一つうれしい報告を。
先日のサロンに参加した富沢さんが、「先ず、自分の友達に、呟いてみました」とこんな投稿をフェイスブックにしています。
「https://www.facebook.com/share/p/1CKcxN5bs7/

平和に向けての活動は、さまざまなところで展開されています。
ただあまり日本のマスコミは報道しないだけです。

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■10月オープンサロンのご案内

10月のオープンサロンは予定通り第2金曜日、10月10日です。

オープンサロンは、テーマも全くなく、参加した人次第で話題も決まりますし、話題もどんどん変わります。話す人も聴く人もいるサロンです。
出入りもいつも以上に自由で、申し込みも不要です。
気が向いたら気楽にどうぞ。
事前申し込みも不要です。

〇日時:2025年10月10日(金曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)

 

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