カテゴリー「お誘い」の記事

2020/07/07

■第1回益田サロン「病原体から考える生物と環境の関係」のご案内

湯島のサロンで、病原体やウイルスの話をしていただいている細菌学者の益田昭吾さんの定期的なサロンをスタートします。
3月に企画し、案内も出していましたが、コロナウイルス騒ぎで延期になっていました。

益田さんのサロンに参加されたことのある人はご存知でしょうが、益田さんは「病原体も我々と同じ生物である」という姿勢で、長年、病原体の研究に取り組まれています。
ちくま新書で、「病原体から見た人間」も出版されていますが、病原体のことを知ることで、私たちの生き方や社会のあり方に関する大きなヒントが得られるというのが益田さんのお考えです。
3月には、連続講座型のサロンを考えていましたが、もっとやわらかい感じで、毎回、その時々の社会問題なども考慮しながら、益田さんに話題提供してもらおうと思います。
一方的な講座ではなく、参加者との対話スタイルを基本にしたサロンですので、参加者の関心にも柔軟に対応してもらえると思います。

第1回は、「生物と環境」というテーマで、いわば病原体という生物に関する全体像を話してもらいます。病気を起こす微生物を病原体と呼ぶそうですが、そうした病原体も本来の環境とは平和裡に共存していること、病気は環境が本来の環境ではない場合に限って起こる現象であること、などがわかると、病原体への親近感も生まれ、コロナウイルスへの見方も変わるかもしれません。新型コロナウイルスが人間を本来の宿主にできるかどうかなども話題になるかもしれません。

細菌学とは直接関係はありませんが、益田さんはものづくりとか記号論などにも関心が深いので、そんな分野にも展開していくかもしれません。時には細菌学から全く離れたようなサロンもあるかもしれませんが、あくまでも「益田さんの世界観」を軸にしたサロン展開を考えています。
新しいサロンのスタイルのモデルになればと思っています。

できるだけ継続参加をお願いしたいですが、湯島のサロンは無理をしないのが基本ですので、参加できる時の参加で大丈夫です。
いつものように、気楽にご参加ください。

〇日時:2020年7月26日(日曜日)午後2~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇講師:益田昭吾さん(細菌学者/慈恵医大名誉教授)
〇テーマ:「病原体から考える生物と環境の関係」
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)

 

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2020/07/02

■こういう時だからこそ読んでほしい本があります

企業の社長という激務のかたわら、社会への働きかけを目指した著作活動にも積極的に取り組んでいる一条真也さんが100冊目の本「心ゆたかな社会」を現代書林から出版しました。これからの社会ビジョンと私たちの生き方を考える示唆が盛り込まれた本です。
新型コロナで社会のあり方が改めて問われているいま、まさに時宜を得た出版だといえます。多くの人に読んでいただきたいと思い、紹介させてもらうことにしました。

15年前、一条さんは、ドラッカーの遺作『ネクストソサエティ』の問いかけに応じたアンサーブックとして『ハートフル・ソサエティ』を出版しています。
http://cws.c.ooco.jp/book-kiroku.htm#1jou3

しかし、最近の日本は、一条さんのビジョンとは反対に、心を失った「ハートレス・ソサエティ」になってきていることを一条さんは活動の現場で実感しているようです。さらに、コロナ騒ぎで、人と人とのつながりさえもが難しくなってきている。だからこそ、「心ゆたかな社会」としてのハートフル・ソサエティを改めて目指すべきだと考え、前著を全面改稿した『ハートフル・ソサエティ2020』として本書を出版したのです。

ハートフル・ソサエティとは、「あらゆる人々が幸福になろうとし、思いやり、感謝、感動、癒し、そして共感といったものが何よりも価値を持つ社会」だと一条さんは定義しています。平たく言えば、「人と人が温もりを感じる社会」です。

最近の日本の社会は、どこかぎすぎすしていて、楽しくありません。フェイスブックのやり取りでも、ネガティブな意見や人の足を引っ張るものが多く、「温もり」どころか「寂しさ」に襲われることも多いです。そこで、「人と人が温もりを感じる社会」を目指して生きている私としては、本書を多くの人に読んでほしいと思い立ったわけです。

社会のビジョンは、これまでもさまざまな人たちが語っていますが、そういう人たちのビジョンや思いが、とてもわかりやすく整理・解説されているのも本書の特色です。この一冊を読めば、社会について語られた主要な考えに触れられます。
しかも、一条さんらしく、たとえば、「超人化」「相互扶助」「ホスピタリティ」「花鳥風月」「生老病死」といった視点から議論が整理されていて、それを読んでいるうちに自然と一条さんの「ハートフル・ソサエティ」の世界に引き込まれていきます。

つづいて、その社会の根底ともなる哲学や芸術、宗教が語られ、「共感から心の共同体へ」というビジョンへと導かれていきます。宗教嫌いの人にはぜひ読んでほしいところです。宗教を語らずに社会を語ることはできないでしょう。

最近、社会の全体像が見えにくくなっていますが、本書を読むと、社会というものが捉えやすくなると思います。少なくとも、社会と自分の生き方を考えるヒントが見つけられるはずですし、「心ゆたかな」とは一体何なのかを考える材料もたくさんもらえると思います。

一条さんの個人的な夢が語られているのも親近感がもてます。一条さんにとって「ハートフル・ソサエティ」の象徴の一つは月のようです。ご自分でも書いていますが、一条さんはルナティック(月狂い)なのです。
ちなみに、私はフェイスブックも時々書いていますが、お天道様信仰者ですので、私にとってのハートフル・ソサエティの主役はお天道様です。
まあそんなことはどうでもいいですが、一条さんの提唱するハートフル・ソサエティをベースに、自分にとってのハートフル・ソサエティを構想してみるのも面白いでしょう。

いつか一条さんに湯島でサロンをやってもらえるように頼んでみようと思っています。
九州にお住まいなのでなかなかお会いする機会も得られないのですが。
もし読まれたら、ぜひ感想を聞かせてください。

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2020/06/21

■湯島サロン「新型コロナウィルスとともに考えたこと-若者からのメッセージ」のご案内

新型コロナウィルスは、社会にさまざまな変化を引き起こしていますが、個々人の生活にも大きな影響を与えています。生活が激変してしまった人もいるでしょう。
当然の所与として受け止めていた社会そのものにも、さまざまな問題があることが見えてきました。そして、そうしたことが自分とも無縁でないことを思い知らされたように思います。
コロナ禍で、いったい何が変わったのか、何を変えなければいけなくなったのか。生活がいろんな意味で制約されていた時期に、自らの生き方を問い直し、価値観や生き方を見直した人も少なくないでしょう。

そこで、「新型コロナウィルスとともに考えたこと」をテーマにしたサロンを開催することにしました。できれば何回かやってみたいと思っていますが、その第1回目は、サロンにも参加されたことがある大学生の川端修平さんにお願いすることにしました。
私はそれほど彼を知っているわけではありませんが、コロナ騒ぎでたぶん今年大きく変わるはずだった彼の人生が年初に変わりだしたことが気になっていました。

その川端さんが、「この期間、生活が様変わりし、その結果として考えが変化していきました」とメールをくれました。そして、「自分の弱さに気づき痛烈に向き合わされた」とも書いてきました。
そうした思いの一部を、川端さんはオンライン機関誌「みんなで考えよう」に投稿したのですが、その文章も読ませてもらいました。そこにはさまざまな問題が提起されていました。

その中で、川端さんは、「「生きる」と「生活」と「働く」と「経済」と「人間」は一体のものなのではないか、と思うようになりました」と書いていますが、その一文に私は特に興味を感じました。いま多くの人が忘れていることだからです。
そこで、川端さんに、それらがどう変わったのかも含めて、話をしてもらうサロンをお願いすることにしました。

感受性の強い若者から、コロナ騒ぎはどう見えたのか、そしてその中でどう考えや行動を変えてきたのか、できるだけ赤裸々に話してもらおうと思います。
同じ世代の若者はもちろんですが、若くない高齢者も、働き盛りの世代の人も、家事に忙しい主婦の方も、そこから学ぶことはたくさんあると思います。
ぜひ多くの人に、彼の話を聞いてもらい、ともに考えてもらえればと思います。

なお参加希望者には、川端さんの書いた「生きる、いのちー「存在」をめぐってー」をデータで送らせてもらいますので、あらかじめそれをお読みのうえ、ご参加ください。

川端さんにつづいて、自分も話をしたいという方がいたら、このサロンはつづけたいと思います。ポストコロナ社会についての論考は多いですが、このサロンは湯島サロンの理念に基づいて、知識や論考だけではなく、自分のことを一人称自動詞で語ることを中心に、なまなましい話し合いにしていきたいと考えています。
よろしくお願いいたします。

〇日時:2020年7月5日(日曜日)午後2時~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「新型コロナウィルスとともに考えたこと-若者からのメッセージ」
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

 

 

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2020/06/18

■湯島サロン「山本太郎さんの都知事選立候補から政治を考える」のご案内

5月から、BMSサロン(茶色の朝シリーズのサロン)ともつなげながら、民主主義を考えるサロンを始めました。
理論的に民主主義を話し合うのではなく、実際の事例や問題から、自らの行動にもつながる形で、民主主義や政治を考えようというのが目的です。

2回目の今回は、山本太郎さんの都知事選立候補を題材に取り上げることにしました。
と言っても、都知事選の行方を考えようというのではなく、山本太郎さんの立候補が提起した問題を材料に、改めて民主主義や政治について考えてみようと思います。

山本太郎さんの立候補にはさまざまな意見があります。
立候補だけではなく、そもそも政治家としての山本太郎の捉え方もさまざまです。
タレントだった山本太郎と政治がまだつながっていない人も少なくありません。そうした人たちの多くが考えている「政治」というものに対して、山本太郎さんは、新しい「政治」を提唱していると考えている人もいるでしょう。その一方では、落ちこぼれたタレントのポピュリズム選挙だと捉えて、政治の劣化を感じている人もいるでしょう。山本太郎さんのいかにもタレント的な言動を嫌悪する人もいますが、スピーチを聴いて心ふるわせる人もいるでしょう。
その評価はさまざまでしょうが、だからこそいろんなことが見えてくる気がします。

都知事選の投票日は7月5日ですが、都知事選の結果は間違いなく国政にも大きな影響を与えますし、これからの日本の政治のあり様、つまりは私たちの生活を変えていくかもしれません。

そこで投票日の1週間前に、山本太郎さんの立候補を切り口にして、選挙や政治、あるいは民主主義やポピュリズムなどについて、思い切り個人的な意見をぶつけ合うサロンを開催することにしました。
サロンの最後に都知事選の結果もそれぞれが予測して、開票を楽しみたいと思います。

私のように山本太郎都知事の出現を確信している人も、山本太郎惨敗を確信している人も、立場にも全くこだわっていません。話し合いの敷居は思い切り低く設定し、誰でも話し合いに参加できるようなサロンにしたいと思いますので、気楽にご参加ください。選挙権のない中高生も歓迎します。
どんなサロンになるか、いささかの不安はありますが、きっといろんな気付きがあると思います。

〇日時:2020年6月28日(日曜日)午後2時~4時半
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「山本太郎さんの都知事選立候補から政治を考える」
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

 

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2020/06/09

■第8回万葉集サロン「歌から会話へ 東歌を中心に作者不明歌を読む」のご案内

コロナ騒ぎで1回お休みした万葉集サロンも、いよいよ第2段階に入ります。
これまで参加されなかった方も、途中参加するいい機会なので、これを機に、どうぞ気楽にご参加ください。

升田さんからのメッセージです。

「た」「な」そして「わ」。ほとんどが文字を持たない人々であった古代。
自分の心、思いを伝え表す方法は音声による言語(あるいは絵などの造形物)しかない。言語行為は善きにつけ(祝・愛情表現など)悪しきにつけ(呪・戯言など)言葉を信頼しての行為であるから、「言霊」という言い方も為された。発した言葉は自分に戻って来ることがあるから、言葉は常に畏怖の対象でもあった。

文字を持つようになってから、人々の言語感や言語意識が変わってゆく。
人言()が「うるさい・いやだ」と嫌悪しながらも上手く受容し、「た」とゆるやかに共生する庶民たち。「うるさい」を慣用句化しそれに依拠した形で自己を主張する知識人たち。
「人間と対峙する言葉」が「生き物」のように柔軟に変容するところに、社会や文化の進展があるのかも知れない。そのありようが見られるのも万葉集の面白さの一つであろう。

後に名称を付され形式化した「枕詞」が文芸としての役割を発展させてゆくのは、人麿による力が大きい。それ以前は究極のコミュニケーションの手段として、独自の表現世界に生命を持っていた。形容詞や副詞の発達を遅らせたのもこのあたりに一因がありそうだと考えている。

今回はこのようなことを基盤に置き、作者不明歌の中に日常性・生活性と和歌表現がどのように折り合いをつけているか、特に巻十四東歌を中心に読んでみたい。

ということで、またまた意欲的なサロンになりそうです。

テーマは大きいですが、いつものように、わからないことはどんなことでも気楽に升田さんに質問できるサロンスタイルですので、気楽にご参加ください。
テキストは毎回、升田さんがつくってくださいますので、手ぶらでも大丈夫です。

万葉集など読んだことのない人も、気楽にご参加ください。
きっと万葉集の面白さに出合えます。

〇日時:2020年6月20日(土曜日)午後2時~4時半
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇講師:升田淑子さん(万葉集大好き研究者/元昭和女子大学教授)
〇テーマ:「歌から会話へ 東歌を中心に作者不明歌を読む」
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com

 

 

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2020/06/05

■湯島サロン「21世紀の平和憲法を考える」のご案内

長年、平和や人権の問題に取り組んできている川本兼さんが、これまでの論考を整理した「21世紀の平和憲法」を5月に出版しました。

川本さんは、戦後日本国民の「戦争そのもの」「戦争ができる国家」を否定する「感覚」を高く評価しています。しかし、それがアメリカからの「押しつけ憲法」の憲法9条とつながったことで、日本人は平和が実現したと「錯覚」してしまい、その「感覚」を普遍的な理念(思想)にしてこなかったことを問題にします。

そしてこのままだと、その平和の感覚も風化し、日本の平和運動は次世代にも世界にも広がっていかない。したがって、戦争体験を通じて獲得した日本国民の戦後の「感覚」に「ロゴス」としての「言葉」を与えてそれを思想にし、さらにそれを世界に発することが急務だと言います。
今回のコロナ騒ぎで、そうした川本さんの危惧を実感している人もいるでしょう。

川本さんは、日本国民の戦後の「感覚」が求めたその平和は、「変革を要求する新しい価値」だったといいます。つまり、戦争放棄だけでは平和は実現しないのです。
そのために、川本さんは、「戦争そのもの」を否定する新しい論理、「戦争ができる国家」を否定する新しい論理を、平和主義、革命、基本的人権、社会契約という切り口から、次々と展開し、21世紀の日本を構想したのが本書です。

そして、そうした論考を踏まえて、最後に日本の現状を変えていくために、新しい平和憲法と新しい運動の主体について、具体的に提言しています。巻末に川本さんの日本国憲法改正私案も掲載されています。

川本さんの憲法改正私案は、いささか挑発的です。平和憲法といいながら、自衛軍(自衛隊ではありません)の保持が謳われていることです、
挑発的ですが、この点に川本さんのメッセージの神髄が込められています。
同書の簡単な紹介は下記にあります。
http://cws.c.ooco.jp/books.htm#200503

テーマが大きいので、1回のサロンでは論じきれないでしょうが、今回はまずは大きな問題提起ということで、川本さんの呼びかけを聞いて、日本の憲法の意味を話し合えればと思います。

サロンに参加される方は、できれば、川本さんの「21世紀の平和憲法」(三一書房 2300円)を読んでおいていただければと思います。
同書は、三一書房に直接ファックス(03-6268-9754)注文すれば、少なくとも6月までは送料無料で発送してくれるそうです。

コロナ騒ぎに紛れて、憲法がどんどん浸食されてきている現状にしっかりと目を向けるサロンにしたいと思っています。
そしてできればそこから実践的な動きを生みだしていければと思います。
でもまあサロンなので、気楽にご参加ください。
議論はちょっともめそうですが、平和なサロンに心がけますので。

〇日時:2020年6月21日(日曜日)午後2時~4時半
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇講師:川本兼さん(思想家)
〇テーマ:「21世紀の平和憲法を考える」
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com

 

 

 

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2020/06/02

■磯野真穂さんの「医療者が語る答えなき世界」をお薦めします

ぜひお薦めしたい本に出合いました。

磯野真穂さんの「医療者が語る答えなき世界」(ちくま新書)です。
先日、新型コロナに関連した朝日新聞のインタビューで、磯野さんが「人と人が直接会って交流できないことは、社会の死を意味する」と話されていたことに誘い込まれて、磯野さんのこの新書を読んでみました。感激しました。読み終えたのは先月ですが、多くの人に読んでほしいと思い、紹介させてもらうことにしました。

朝日新聞の記事では、磯野さんは「医療人類学者」と肩書きされていました。医療人類学という言葉も私は初めて知ったのですが、本書を読んでとても納得できました。
そして、私たちの生活のすぐ近くに、「文化人類学」のフィールドがたくさんあることに気づきました。社会は豊かさに満ち溢れているのです。
同時に、私たちにも「文化人類学者」的な生き方ができる事にも気づかされました。磯野さんは、「文化人類学は他者の生を通じて自分を知る学問」だと書いています。そう捉えれば、私もささやかに「文化人類学」的な生き方をしているように思います。

それはともかく、磯野さんは、こう書いているのです。

身体の異常を元通りに治すとか、心身の不調をすっかり取り去るとか、字句通りの「治す」からはいっけん離れたところにある医療行為が現場にはたくさんあり、それらの行為こそがまさしく医療なのではないかと思わせる場面が存在する。

そして、「「治す、治さない」という二項対立的な基準を持ち込まずに医療者の仕事をとらえる方法はないだろうか」と問い、「医療者の仕事は医学を医療に変換すること」だというのです。
現在の医療に違和感を持っていた私には、とても腑に落ちる言い方です。

磯野さんは、そうしたことをわかりやすい8つの医療者の物語を通して、ていねいに説明してくれます。「8つの物語が、読者のこれまでの人生と何らかの形で共鳴することを願ってこの本を書いた」と磯野さんは書いていますが、私の場合、たくさんの共鳴がありました。共鳴だけではなく、感動もあり、納得もあり、気づきもありました。

紹介したいこともたくさんあるのですが、生半可な紹介よりも、ぜひ本書を読んでほしいので、内容の紹介はやめておきます。
読み終えた後、磯野さんがインタビューで「人と人が直接会って交流できないことは、社会の死を意味する」と言っていたことの思いが、さらに深く伝わってきました。

新型コロナ対策で、社会が死なないように、ぜひ多くの人に読んでいただき、自分の生き方を考える時間を持ってもらえればと思います。
気楽に読める新書です。

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2020/05/22

■湯島サロン「益田先生の『看子の日記』を話し合う」のご案内

細菌学者の益田さんには2回にわたり、「ウイルスとの付き合い方」のサロンを開催してもらいました。定員の関係で、参加できなかった方がまだいるので、3回目を考えたのですが、2回目の参加者の話を聞いていて、ウイルスや感染症関係の情報はかなり広まっていることを感じました。
そこで、3回目は趣向を変えて、少し広い視点での益田さんとの対話サロンを企画することにしました。

益田さんは、主に看護医療関係者向きに『看子の日記』という短編小説を書いています。今回は、それを事前に読んできていただき、参加者の疑問や感想を軸に、自由な談話形式でのサロンにしたいと思います。
『看子の日記』には、いろいろなテーマや論点がちりばめられているので、話し合う話題には事欠きません。
ご関心のある方は、事前に『看子の日記』をデータで送りますので、それをお読みいただき、参加するかどうかを決めていただければと思います。

ウイルスや感染症に限定することなく、医学とか生物学領域に話題を広げ、少し広い視点から最近のコロナ危機や私たちの生き方を考え直せればと思います。
益田さんは、自由な談話形式での話し合いを希望されていますので、柔軟にお考えいただき、新型コロナ関連の話題も自由に出していただいてもいいかと思います。

看護医療関係者に限らず、さまざまな立場の方のご参加をお待ちしています。

〇日時:2020年6月14日(日曜日)午後2時~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇講師:益田昭吾さん(細菌学者/慈恵医大名誉教授)
〇テーマ:「益田先生の『看子の日記』を話し合う」
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com

 

 

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2020/05/12

■高林實結樹さんの「戦時体験談・後編 日本人として納得したい」を紹介します

宇治にお住いの高林實結樹さんと出会ったのは、もう20年ほど前ですが、以来、高林さんが取り組んでいた認知症予防ゲームの普及にささやかに関わらせてもらい、たくさんの気づきをもらってきました。
私よりもご年配の高林さんには、他にもいろんな側面があって、湯島では日本書紀の年表の謎解きのサロンをしてもらったこともあります。

昨年、高林さんは自らの戦時体験を地元の中学生たちに語ったものを小冊子にしましたが、今回、その後編として、高林さんがなぜ反戦論者になったか、いまの日本をどう思っているかを吐露した小冊子「戦時体験談・後編 日本人として納得したい」をまとめました。16頁の小冊子ですが、高林さんの思いのたけが、激しく語られています。

目次を見てもらえば、高林さんの論をイメージしてもらえるかもしれません。

天皇制と自衛隊について/歴史に学ぶ/伊弉冉尊は新羅の人/国会は国民の支持(主権在民)を得ているか?/改めて象徴とは何か?/自衛のための戦争は意義として成り立つか?/「『日本書紀』は茶牟保羅」から始まる?

こんな感じで、歯切れの良い高林節が、自由自在に展開されています。

本文には新羅どころか、ネアンデルタールの血の話まで出てきます。たとえば、こんな風に、です。

縄文人の末裔の無言の、遺伝子。その発露が、現在も国政の投票率の低さに残っている、統制されない自由人・ネアンデルタール人系統の遺伝子が投票率の低さに現れていると、言えるのではあるまいか。

本小冊子は、敗戦によって、国家神道の信仰を断ちきった後の日本のあり方を問うているのですが、高林さんは、記紀の国生み神話から論じだします。そして、日本国憲法とそれがもたらした現在の日本の「欺瞞性」を問いかけていきます。
たとえば、高林さんはこういうのです。

戦闘機は200機購入する。水害から住民を救うのは後回し。大嘗祭のお祭り騒ぎを優先。仁徳天皇の古歌を思い出せ、と叫びたくなります。

仁徳天皇の古歌とは、「高き屋に 登りて見れば 煙たつ 民の竈は にぎわいにけり」という有名な国見歌です。いまは誰も「国見」などしていないのでしょうか。

戦後、天皇は「人間宣言」をし、日本は大日本帝国から日本国に変わりました。
「天孫」を否定したからには、皇室の宗教行事は偽善となる。偽善行事に国家予算を回す理由があるのか、と高林さんは問いかけます。「単なる神話と伝承」と自らを貶めていながら、何故皇居では昔ながらの形態で即位式や大嘗祭が行われるのか? 

こうした高林さんの問いかけは、国家としての日本のあり方、そこにある「欺瞞性」を問うています。
高林さんは、「議員は国の成り立ちに目をそらさないで、問題を注視して、国家成立の基本を明らかにし、「単なる神話」発言に呼応して、国家神道を廃止するべきでしょう」と書いていますが、議員をはじめ、そうした「欺瞞」に寄生している人のなんと多いことか、と私も思います。

それこそが、いまの日本の政治を現状に通じている。
議会政治は70年以上たったのに、「実質投票率は低く、国民には参政権意識は乏しく、民主主義は定着していない」。「現在の国会の議論は、国会のテレビ中継をみるだけでも、議会政治は理想的な国民の満足を得る運用になって居ない」と高林さんは指摘します。

価値観の根拠が揺れに揺れ、国の根幹が奈辺にあるのか、見えなくなっていると高林さんは考えて、この小冊子を自費出版したのです。その行動力に拍手したいです。

私には一か所だけ異論はありますが、それはともかく、いろんなことを考える材料がたくさん含まれています。小冊子入手方法は奥付に書かれていますので、添付しておきます。

ちなみに、高林さんにはもう一つ書くべき義務が残っているそうです。
もう一度、高林さんのメッセージを紹介する機会がありそうです。

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2020/05/08

■湯島サロン「世界新型コロナ工作終息論考〜仮に陰謀ならどう終わるのか?」のご案内

湯島のサロンを土曜サロンのほかにも少しずつ増やしていきます。
その第1回は、やはり時節柄“コロナもの”にしました。
ただし、土曜サロンの益田さんとは切り口を変えて、コロナ陰謀論筋のサロンです。

話し手は3月にサロンをしてくださった中嶋一統さん。
タイトルは「世界新型コロナ工作終息論考」。
新型コロナのパンデミックが、仮に陰謀ならどう終わるのか?という話です。
世界地図がどう変わっていくのか、というような話も出るかもしれません。

今回も定員を10人に絞りますので、事前申し込みをお願いします。
手韻を上回ってしまった場合はお許しください。
当日は原則としてマスク着用の上、体調確認のうえ、できるだけ体調を整えてご参加ください。
申し込まれていても、当日の体調次第で欠席は問題ありません。
よろしくお願いします。

〇日時:2020年5月24日(日曜日)午後1時半~3時半
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「世界新型コロナ工作終息論考〜仮に陰謀ならどう終わるのか?」
〇話題提供者:中嶋一統さん(「陰謀論」研究家/話し方教室主宰/ヒット商品企画)
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

 

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