■遠山サロン⑦「世界は「関係」でできている、のか?」のお誘い
ブックサロンからスピンオフした遠山哲也さんの「『社会心理学講義』を読み解く」サロンの7回目は、カルロ・ロヴェッリの『世界は「関係」でできている』(NHK出版)を取り上げます。「美しくも過激な量子論」として、少し前に話題になった本です。
前回、ナーガールジュナ(龍樹)と『中論』が話題になった関係で、ここに跳んだのだろうと思いますが、遠山さんは、「今まで社会学、心理学、言語学から虚構の働きを見てきましたが、今回は自然科学から入りたいと思います。量子力学の一つの仮説、量子力学的関係論の紹介をして、そこから話をはじめたい。結論は同じですが、今までとは違った道を通ることになり、違った風景が見られると思います」と言っています。
「違った風景」。「違った虚構の世界」。楽しみです。
量子力学と『中論』? と思われるかもしれませんが、本書の第5章で「関係論とナーガールジュナ」が語られていますので、そこを中心に遠山さんは最初に量子力学的関係論を解説してくれると思います。
もちろん、根底にあるテーマは「虚構」です。
同書でロヴェッリは、「知の探究を育むのは確かさではなく、根源的な確かさの不在なのだ。自分たちが無知であることを鋭く意識するからこそ、疑いに心を開いて学び続け、よりよく学ぶことができる。それこそが、一貫して科学的な思索(好奇心と反抗と変化から生まれた思索)の力だった」と書いていますが、同時に、「自分が自立的な実体として存在しているのではない、という悟りは、自身を愛着や苦しみから解き放つ助けとなる」とも書いています。
ちょっと読みたくなりませんか?
ちなみに、この本は、さっと読むのであれば、さほど難しい本ではありませんので、できれば読んで参加されるといいと思います。ただし、内容をしっかり消化しようと思うと難解です。あくまでも「虚構の問題」を考える示唆をもらうという感じでさっと読むことをお薦めします。
遠山サロン初参加の方も歓迎です。
テーマこそ難しいですが、サロンですので、気楽にどうぞ。
〇日時:2025年3月7日(金曜日)午後2時~4時
〇場所:CWSコモンズ村湯島オフィス
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「世界は「関係」でできている、のか?」
〇書籍紹介者:遠山哲也さん(哲学を生きる哲学者)
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)
最近のコメント