我孫子まちづくり編集会議主催の第5回「やりたいこと呼びかけフォーラム」を水の館で5月24日に開催しました。
これまでは、いくつかのプロジェクトの呼びかけをしてもらい、それを中心に話し合うスタイルだったのですが、今回は、ともかく参加者みんなに、自分たちの住んでいるまちをもっともっと楽しいまちにしていくために、それぞれの「活動」や「夢」や「思い」を出し合っていこうというスタイルにしました。
参加者は、我孫子市にとどまらず、取手市、柏市、流山市、坂東市、さらには東京の立川市からの参加もありました。いずれも何らかの形で我孫子とかかわっている方たちですが。世代も20代から80代とさまざまです。
最初に我孫子で自然農を営んでいる人が、多くの人に「農」に接する機会を増やしていこうという思いで取り組んでいる活動を紹介してくれました。
最近、コメ問題に象徴されるように、農業のあり方が大きな問題になっています。このままだとコメの生産者はさらに減少し、「飢え」が現実化しかねない状況ですが、それに備えて、その一方で増えてきている不耕作地を活かして、生活者の食の自給率を高めようという提案も含んでいました。そのための第一歩を、坂東市の友人たちと一緒にスタートしたので参加しませんかという具体的な呼びかけもありました。坂東市でモデルができれば、我孫子でも展開することも考えているそうです。
坂東市の人が参加してくださったのはそのためですが、このテーマだけでも話し出したらどんどん広がりそうでした。しかし、今回は参加者全員の「やりたいこと」を聞くために、とりあえずは呼びかけで終わりました。関心のある方は別途お問い合わせください。
続いて、すでに活動している活動として、勝手にあびこ観光協会を名乗って、「ABIKO」ボードを持って市内各地に出没して、「人のつながりを育てる活動」をしている人から、活動の紹介とともに、これからさらに「ABIKO」モニュメントをつくるなどの活動にも取り組みたい旨の呼びかけがありました。この活動もいろいろと発展しそうです。
次には、今度は全くの「夢」として、手賀沼で沖縄のサバニ帆漕レースのようなイベントをやりたいとずっと思っているという人からの夢が語られました。それを聞いて、参加者からは全国に呼びかけて手賀沼で「スワンボートレース」を企画したらどうかという提案もありました。実に魅力的な提案です。ぜひ実現したい提案です。
ともかく、手賀沼をもっとみんなが楽しむイベントの場にできないかというのは多くの人の思いだったような気がします。
手賀沼を活かすということであれば、次の提案もその一つです。「手賀沼オルタナティブスペース」という、簡単に言えば、フリーランスのクリエイターたちのシェアオフィスの提案ですが、単にオフィスをシェアするだけではなく、手賀沼をはじめとした我孫子の自然もシェアしながら、仕事も暮らしもシェアしていこうという新しいスタイルの「みんなの仕事場」をつくりたいというのです。提案者の思いは、「住民同士のゆるやかなつながりを産み出す場」であり、「地域住民が主体となり、共に創造し、交流・発信できる場」の創造ですが、若い世代の生活を支える仕事づくりも兼ねての新しいビジネス空間をつくって、全国のクリエイターを呼び込もうという構想です。
これには参加していた何人かが早速に興味を示しました。設計次第では、まちづくりの拠点の一つにもなるでしょう。新しいビジネスの形、あるいは働き方の提案も含んでいる気がします。
空き家をお持ちの方、空き家を提供してもらえればうれしいです。
とまあ、こんな感じで次々と「やりたいこと」の発表や呼びかけが行われました。
「虫の博物館をつくろう」というように、すでに取り組みだしているものもありますが、「我孫子駅のやよい軒の唐揚げそばを活かしたまちづくり」とか、「最近増えてきた外国の人たちとのコラボ活動」とか、思ってはいるものの、なかなかその実現に向けての一歩が踏み出せないでいるものが多かったような気がします
しかし、夢や想いは、口に出して言ってしまえば、自然と動き出すかもしれません。少なくとも口に出さなかい限りは動き出さない。
昨年、我孫子の映画を自主制作した若者たちのグループUnitryのメンバーも4人参加してくれました。また新たな映画制作も考えているようですが、4人、それぞれの思いも語ってもらいました。Unitryの若者たちを支援するグループや個人のつながりも広がってきているようで、結果もさることながら、活動そのものを大切にしている若者たちの思いが伝わってきました。
とてもしっかりした考えを持ったうえでの活動が感じられて、時代はもう若者たちが主役だなと改めて実感しました。でもまあ、中高年者にも高齢者にもそれぞれの役割はあるでしょう。それらがうまくつながると新しい物語も生まれるでしょう。
もっといろいろと報告したいですが、長くなると読んでもらえないので、このくらいにしておきます。しかし、みんなそれぞれに「やりたいこと」を持っていること、それを聞いているだけでもなんだか楽しくなることを体験しました。
3時間にわたる話し合いは、とてもゆる~い、じゆ~な雰囲気(初参加者がそう言ってくれました)でしたが、いろんな刺激や示唆もいただけて、いい時間だったような気がします。でもそれで終わっては意味がない。
夢でとどまっていた人も、みんなの前で「想い」を語ったので、その「想い」が誰かを巻き込んで、形になっていくだろうと思う一方で、しかし放っておくとまた「個人の思い」に引きこもってしまうかもしれないという気もします。
そこで、今回の呼びかけをこのままにせずに、毎月開催している「あすあびサロン」(明日の我孫子を話し合うサロン)で継続的に話題にしていきたいと思います。
言い換えれば、解き放たれた「想い」をみんなで形にしていければと思います。
そこで早速、6月22日(日曜日)の午前中、アビスタで、あすあびサロンを開催。「想いを形にするための話し合い」を行いたいと思います。きっといくつかの物語が動き始めるでしょう。
今回、呼びかけられなかった「想い」を語ってくれることも歓迎です。
参加されて「想い」を語ってくださった皆様方に感謝します。
我孫子は、いや我孫子界隈は、ますます面白くなりそうです。
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まちづくり編集会議事務局
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